新軍事講本
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昭和陸軍統制派の中心人物 永田鉄山(1884-1935)による『新軍事講本』!
戦争や軍隊のあらゆる事項についてわかりやすく解説した「戦争の教科書」!
永田鉄山が斬殺されなければ戦争の経緯は、それがよい方向か悪い方向かは別にして、また違ったものになっていたといわれます。
残念ながらこの本には負け戦のことはあまり書いてありません
昭和7年(1932)3月刊の国会図書館所蔵本を画像のまま復刻
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「不幸にして或國との間に葛藤が起つたと假定する、交渉に次ぐに交渉を以てし、我邦はその正義公道に則つた主張の貫徹を期する爲に忍び得べきを忍び讓り売る限度迄は讓つたが、對手は之に應じない、とどのつまり列國の調停も仲裁裁判も將た國際聯盟も如何ともすべからざるに至つた、今は力を以て飽く迄我が正しい主張を貫くか、然らずんば膝を屈して屈服するか二者その一つを選ばなくてはならぬ...」
これは日中戦争がおこる前に、永田鉄山が戦争の経過というのはどのようなものであるか一般的な話として記したものであるところがおもしろい
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元の表紙
扉
はしがき
目次
何の爲の教練か
- 一 世には我が「教練」を目して軍事教育なりとし、
- 二 帝國は寔に天惠に乏しい
- 三 世界大戰よりへだゝつて居て
- 四 自由の語は近頃の流行と云つてもよい。
- 五 共存の原則を度外にして
- 六 世の中が追々せち辛くなり、
- 七 歐洲大戰の跡を顧みて
- 八 個人の幸福も社會國家への貢獻も健全な體驅なくしては
- 九 我が兵制は國民皆兵制である
- 一〇 上來述べ來つた所で「教練」の何ものであるかは
教練に臨むには
- 各個教練
- 部隊教練
- 陣中勤務
國防軍事に關する常識に就て
- 一 國防國民化の必要は、世界大戰の教訓の主なる一つである。
- 二 國難に際し國を擧げて之に赴くと云ふ事は
- 三 歐米人の國防軍事常識の豐富な事は、
- (表)列國國費ト軍費トノ比較一覧
- 四 新時代の國民は國防軍事に關する
國防軍備の概念
- 國防の意義
- 國防の必要
- 國防の要素と軍備の必要
- 軍備の建設
- 軍備の眞意義
- 我が帝國建軍の精神
- (表) 列國陸軍軍備一覧
國軍の統制と編成の大要 附 軍隊の配備
- 軍務の分類
- 統帥の獨立
- 軍令・軍政の不可分
- 三中央官衙
- 戰時編成と平時編成
- 編成の生命
- 軍旗
- (表) 陸軍軍隊配置一覧表
兵役と將校下士の補充
- 兵役の由來
- 兵役の義務と權利
- 兵役義務者
- 服役
- 兵役義務者の心得
- 将校下士の補充
馬と兵器と要塞
- 馬
- 兵器
- - 沿革
- - 現況
- - (表) 列國新兵器整備一覧
- 要塞
陸軍の教育と兵營生活
戰爭の始めより終りまで
- 不幸にして或國との間に葛藤が起つたと假定する、
- 宣戰の大詔一下するや
- 宣戰に方り臨時議會が召集されるならば
- 海上武力の活躍に就ては
- 陸海軍活動の背後には
- 天は正しきものに與し、
軍の動員と國家總動員
- 一、軍の動員
- 二、國家總動員
戰爭勝利の素因と諜報宣傳戰
- 一 戰勝直接の素因が武力の優越に在る事は
- 二 『敵を知り味方を知る者は百戰百勝し、
- 三 軍事が一、二将帥の意思に依て専斷され、
- 四 諜報勤務の規模が擴大され、その手段が巧妙を極めて來ると共に、
- 五 以上述べた諜報は
- 六 世界戰に依て宣傳威力の強大を知つた列國は、
- 七 平戰兩時を問はず、宣傳戰に後れをとらぬ爲には
戰務の分業
- 一 戰爭は國の存亡興廃を決する
- 二 直接戰爭の實行は從來陸軍と海軍との
- 三 陸軍の野戰部隊は
- 四 前に述べた軍隊區分と云ふのは
- 五 以上は横斷的分業だが
- - 歩兵
- - 砲兵
- - 騎兵
- - 工兵
- - 航空兵
- - 輜重兵
- - 戰車
- - 毒瓦斯
- 六 日清日露役等では陸戰は主として地上で
陣中勤務(行軍・宿營・捜索・警戒・通信・連絡)の概要
- 行軍
- 宿営
- 捜索
- 警戒
- 通信連絡
「戰鬪」の概要
- 二三の軍用語に就き解説
- - 戰爭
- - 戰役
- - 會戰
- - 戰略・戰術
- - 作戰戰鬪
- - 戰鬪
- 戰鬪の目的は
- 戰鬪は幾通りにも分類することが出來る
- 戰鬪の經過は千變萬化である。
- 次に防御に就て説明する
- 附 空中戰
古今の戰法と近世戰鬪の特質
築城、地形及其測量の概要
- 築城
- 地形及其の測量
後方勤務(給養・補充・衞生等)の概要
- 後方機關の概説
- 人馬の給養
- 彈藥の補充
- 衞生施設
- 戰場のあと片付
列國の軍狀と我國防
幹部候補生便覧
奥付
裏表紙