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青い蜃気楼―小説エンロン (角川文庫)

価格: ¥660
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店
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人間の欲望の無限性に対し、経営者のモラルと会社のコンプライアンスが問われている。 ★★★☆☆
 エンロン破綻のニュースは以前から知っていたが、破綻に至る経緯や舞台裏
を知りたくて購入。著者の作品は、「巨大投資銀行」に続いて2冊目。黒木氏は
以前、金融機関に勤務した経歴があり、彼らの日常生活の描写や多彩な専門用
語などを駆使したところは、非常にリアルである。
その一方で、小説としてはセリフが素人くさくて難ありだが、ドキュメンタリー
として読めば気にならない。

 読み終えてから、行き過ぎた成果主義と人間の欲望が会社をつぶして、金融
マーケットを混乱させたと思った。高額な報酬を出せば人のインセンティブを
刺激するのはよく分かる。でも、その一方で社内のコンプライアンスをきっち
りやるべきだった。会計や金融マーケットの法整備が、タイムリーに改善する
のはどだい無理な話で、そのニッチを使った節税手法までは黙認せざるを得な
いだろうが、何でもありの損失隠しや架空利益は認められるはずもない。しか
し、巨大なモチベーションは革新的な金融商品を生み出す原動力にもなる。現
在の天候デリバティブはエンロンが商品化したそうだ。

 最終的には経営者のモラルが重要だと言うことだろう。資本主義は人間の欲
望の無限性によって、経済成長をドライブさせると学生時代に経済史の授業で
習ったことを思い出した。

 成果主義とコンプライアンス。その両輪が会社経営には必要なのだろう。
ドキュメンタリー小説 ★★★★☆
タイトル「青い蜃気楼―小説エンロン」通り、ノンフィクションを小説風に仕上げているなかなかの出来だと思います。DVD(エンロン巨大企業はいかにして崩壊したのか?)を先に見ていたので主要な登場人物の顔が浮かんで映像を見る感覚で読めました。本を読む前は巨大企業が何故悪事に手を染めたのか?という印象でしたが、読んだ後ではむしろ一地方のガス会社が悪徳金融業者のような事を長年続けて全盛期にはアメリカ第7位の企業(といっても決算は超デタラメだった訳ですが)になったしまったという事実に驚いています。
破綻したのが9.11の起きた2001年の暮れで、その7年後にリーマンショックですからアメリカも懲りない国ですね。
史上最大の詐欺事件から得るべき教訓 ★★★★★
 エンロンは、1985年7月、天然ガス輸送パイプライン会社インターノースと天然ガス輸送パイプライン会社ヒューストン・ナチュラルガスの合併によって誕生した。設立当初のエンロンはテキサス州周辺の中小ガス生産業者から天然ガスを買い上げ、それをパイプラインで輸送するという、堅実ではあるが利鞘は薄い商売をやっていた。創業当時の株価は僅か6ドル前後だった。
 しかしレーガノミクスによる規制緩和に伴い、エンロンは野心的な事業拡大策に乗り出していく。1989年にジェフリー・スキリングが「ガス銀行」のアイディアを創案し、天然ガスのトレーディングを北米と欧州で開始したのを境に株価は上昇に転じ、1992年には10ドルを突破。アメリカのITバブルの波に乗る形で発展を続け、1999年には37ドルに達した。同年11月にはエンロンオンラインが稼働、12月には『フォーチュン』誌で「働くのに最高の百社」の第24位(エネルギー業界では1位)に選ばれた。2000年1月21日には71ドル63セントまで上昇、同年2月には『フォーチュン』誌において5年連続で「米国で最も革新的な会社」に選ばれた。アナリストはエンロン株は最高の買い銘柄で、株価は97ドルまで行くと予想した。
 エンロンは 2000年度の売り上げベースでは全米第7位に躍進し、アメリカを代表する大企業にまで成長した。だが、この年の12月2日、エンロンは連邦倒産法第11章適用を申請し、事実上倒産した。
 アメリカの1地方ガス会社にすぎなかったエンロンは、如何にして世界にエネルギー革命をもたらしたのか。そして何故、突如破綻したのか? エンロンの栄光と転落の軌跡を克明に描き出した迫真のノンフィクション。今またサブプライム問題という「偽装」に揺れる世界経済にとって、「エンロン問題」は決して過去の出来事ではない。
そんなに昔のことではない。米国版ライブドア事件!(順序は逆だが) ★★★★★
 2001年11月29日に、エンロンは実質破綻した。
 電気やガス事業といった伝統的な領域で、卸取引(トレーディング)といった新しいビジネススタイルを取るエネルギー企業のエンロンは規制緩和の波に乗って華々しく登場した革新型の企業という印象で、こういう企業には日本企業はかなわないだろうなという気がしていたが、実はその内実は、SPE(Supecial Purpose Entity)等のオフバランス化といった会計上の処理を駆使した金融工学企業で、会計技術を駆使して債務を隠し利益を大きく見せて成長企業を擬制したという内実が明かされる。
 ストーリーはダイナミックでビジネス小説としては秀逸の部類にはいると考えてよい。投資事業組合を駆使したライブドア事件などと一脈通じるものもあり興味深い。 
職業倫理とプライド ★★★★★
アーサーアンダーセンのエンロン担当の会計士、社内弁護士、そしてエンロン社の幹部そのもの。そしてエンロンに融資している金融機関の担当者。
それぞれが目の前のことだけを考え、問題の先送りでしかない対応をとってしまった選択の行く末を小説という形をとることによって、読みやすく分かりやすく、興味深く示してくれています。

この出来事がほんのつい5,6年前のことととは全く不思議な気がします。

今もまだどこかに、「エンロン的」な会社が世界、日本にあるに違いないという気にさせられます。

情報を生でつかみ、分析することの大事さも実感できます。