第1章
マルクスとヴェーバーを比較させることで,
経済を考察するときの両者の方法論の共通するところ,
その違いを明らかにしています.
第2章
「ロビンソンクルーソー漂流記」が,
英国の中流階級の生活を描写したものであるというお話し.
第3章
ヴェーバーの「儒教とピューリタリズム」を用いて,
東西の階級における宗教のあり方,
人間観の違いについて言及しています.
第4章
ヴェーバーの社会学における思想と経済
第1章,第4章を読むと,社会学の方法論のポイントがつかめます.
ヴェーバーが,宗教を持ち出して経済を語る観念論者だと思っている人は,
本書を読んでから,ヴェーバーの著作に当たるとよいでしょう.
本書はタイトルからして、とっつき難いが、私を含めそういう人であっても第2章「経済人ロビンソン・クルーソウ」は、語り口の滑らかさに、すんなり大塚史学の世界に入っていける。第一章の後半のヴェーバーを語る著者の思いの熱さがにじみ出ている。