数字の説得力
★★★★☆
よく言われているコンビニフランチャイズビジネスの問題について,他の本よりも具体的な数字を出して説明している分,説得力があります。
ただ,コンビニ店主側の意見が主で,フランチャイズ本部側の意見があまり出ていない点は,客観性に欠けているとも言えます。
もっとも,フランチャイズ本部の方が圧倒的に力が強いので取材の限界でもあったのかもしれません。
コンビニ業界は,WinWinの関係でないのがよく分かります。
必読の書
★★★★★
コンビニFCのみなさん、特に地方でまじめに契約を守り指導に従い、24時間営業を必死にまもっている店舗オーナーの方々、必読書です。
廃棄ロスの話はそのからくりとリアルな現実が、実際の店舗と本部の対応を述べながら説明されています。
FCに関しては、本部が必ず儲かる仕組みになっていることを理解し、その契約(システムの中で)対応できないと生き残れません。自分の店舗でいかに利益をだしていくか、この書籍は一つの答えを出しています。
客観的姿勢を保ちながら問題点を明らかにしようとしている
★★★★★
★5つ
コンビニエンス業界のフランチャイズ制度がはらむ問題については、
多くの人間が気づきながらも、声高にそれを批判することは難しい。
コンビニエンスが既に雑誌や新聞の主要販路であることや、
広告主としても大きな存在であることなどから、
マスコミに対しては強い立場にいることもその理由であろう。
そうした中でコンビニエンスに対する批判を訴えるものの多くは
その制度によって甚大な被害を受けたとされる被害者たちによるもの
そしてそれらを救済しようとする弁護士や会計士によるものであり、
それらはどうしてもヒステリックなトーンになりがちで
中立的な立場で耳を傾けるにはやや抵抗を感じてしまうものである。
ところがこの本の著者は、非常に冷静かつ客観的にこの問題を炙り出している。
結果的にはタイトルが示すとおり
コンビニエンス本部のやり方を批判する内容になってはいるが
それは押し付けではなく、読者がそう判断できるように材料を揃えてある。
この本だけで問題の全てを理解できるとは思えないが、
少なくともその適切な判断基準の土台を与えてくれるものであると思う。
今後コンビニエンス経営を考えているオーナー候補者は必読の書である。
淡々と書いてあるのがいい。
★★★★★
コンビニ問題を書いた本というと、
FC本部つまりセブンイレブンやローソン、ファミリーマートなどの「本社」が、
実際に現場の店舗を経営しているFC加盟店オーナーを食い物にしていることに対して、
「詐欺」「悪徳商法」と口汚く罵る類のものが多い。
その手の本を読んだことがあるが、正直辟易させられる。
ただし本書はあくまで冷めた筆致で、本部憎しの先入観が感じられないところ、
客観的なところをまず評価したい。
たとえば淡々と「カップヌードル」(日清食品)をセブンイレブン加盟店は1個あたり119円70銭で仕入れていることが、
証拠の写真(コンピュータ画面)つきで紹介されている。
この119円70銭とうい仕入れ値、ふつうのスーパーの小売値(98円前後)や100円ショップの小売値より明らかに高い。
スーパーの小売値より高い価格で商品を仕入れさせられている商店主(加盟店オーナー)って、、、、、、。
世間的にはカリスマ経営者のあの方(鈴木敏@・セブン&アイ会長)が、
書籍や新聞・雑誌等を通じて発言していることのウソも、
いろんな証拠つきで紹介されているのも痛快。
マスコミがなんでコンビニ商法をきちんと批評できないのか。
裏話もきちんと書かれている。