悪くはないけど
★★★☆☆
どうなのかな。サイドストーリーと知らずに手にとりましたが
「俺は」で始まる一人称と内容がしっくりいかないですね。
一度誰かとの間に芽生えたつながり〜確かにそうかもしれない。
でも忘れたい相手のことまで思い出してしまった。
私がひねくれているのでしょうが、
きれいごとのように読めてしまいます。
ただきれいな文章と描写は健在です。そういう意味でも
読む価値はあると思う。
ピュアな想いの結晶
★★★☆☆
一度誰かとの間に芽生えたつながりは、ずーっと消えずに続いていく。
直木賞作家 村山が描く、消えない絆の物語。
大変短い作品。映画のワンシーンを切り取ったような印象。
生まれてすぐに離婚した両親。母の父への想い。父の不器用で、ひたむきな想い。
たとえ遠く離れていようとも、どんなに時が経とうとも、強い思いは消えない。
少々美化しすぎのところもあるかもしれないが、人が人を思いやる気持ちへの厚い信頼が伝わってくる。直木賞受賞作の、重厚感とは作品の長さも違うため、比べるべくもないが、純粋な想いの結晶のような見える作品。1hで読めるので忙しいあなたにも。
読後爽やかな短編小説
★★★★☆
映画は見たことが無いのですが、村山さんが書く小説が好きなので手に取りました。
徹と弥生が主人公と思ったのですが、
大筋は葉月さん(弥生の母親)のエピソードです。
この作者独特の文章が本作品にも随所に散りばめられていました。
風景描写にしろ、登場人物の心の機微にしろ、
素直なものが多く、どんどん読み進めることができました。
内容的には重いところもありますが、読後の後味も爽やかです。
蛇足ですが
青のフェルマータ、海を抱くなど、海や魚を題材にしたものが多いなあと
改めて感じました。(徹と弥生の待ち合わせ場所が水族館)
1時間程で読めてしまう、短編小説です。
今度は是非映画を見てみたいと思います。
短っ!
★★★★☆
長編が多い村山由佳の著作の中では、106ページと非常に短い小説です。
短すぎて「短編集とかで出してくれた方がも良かったのなぁ・・・」と思っていたら、「卒業」と言う映画のサイドストーリーなんですねw
サイドストーリーじゃ、短編集としては出せないですねorz
内容は、村山由佳お得意の切ない物語となっています。でも、「天使の卵」等とは違って後味はすっきりしています。
単行本を買った人も必見
★★★★★
最初は単行本を買って読みました。
だから「文庫版はいいや」と思っていました。
でも、文庫版には「文庫版特別あとがき」が掲載されています。
また、「解説」もついています。
それだけの理由で文庫版を購入しました。
後悔は全くありません。
単行本だけをお持ちの方、ぜひ、文庫も手にとって見てください。