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文系人間のための金融工学の本

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: 日本経済新聞社
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   デリバティブ(derivative)とは、「金融派生商品」とか「派生商品」などと訳されているが、具体的には、株式、債券、預貯金・ローン、外国為替等の価格変動のリスクをヘッジ(回避)したり、リスクを覚悟して高い収益性を追求する効率的な資産運用の手段として考案されたものである。代表的な取引には、保険のような商品を作り、価格変動による損失を補償してしまうオプション取引や、金利や異なる通貨建ての資金の交換取引を行うスワップ取引と呼ばれるものがある。また、種類はさまざまで、対象商品によって、債券や金利、天候デリバティブなどがある。

   本書は、どことなくとっつきにくく難解なイメージを抱かせるデリバティブというものの考え方を理解するための解説書である。特に、大枠をつかむことを目的として、金融理論ではなく、誰もがもっている一般常識で理解できるように、身近な題材に置き換えて説明している点が特徴的である。具体的には、まず魚をリスク対象にした幻のデリバティブ商品「はまちスワップ」の紹介から始まるプロローグから読者をデリバティブの世界へと誘っていく。そもそも金融工学は線形代数や集合・位相、関数分析といった高等数学をはじめとした幅広い学問と関連しているのでマスターすることは容易ではないが、近寄りがたい金融工学の世界をのぞき見する1冊としておすすめである。(君野未来)