真の音楽家としての姿勢が満載
★★★★★
バロック音楽を知るための本として読んでみましたが、この本はそれに留まらないすごい魅力があります。
トン・コープマンといえば、バロック愛好家なら誰でも知っている音楽家。世界的に活躍する人間がどのように音楽と接し、遥か昔の音楽を、どのような姿勢と観察眼で理解しようとしているか、音楽家としてのいろいろな「視線」が随所に感じられます。
単なる解説本なら評論家や学者にも書けますが、血肉となったことばは、彼のような音楽家ならでは。
バロック音楽云々というだけではなく、音楽家の勉強方法、生き方、姿勢を感じられるこの本の魅力は計り知れません。