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へうげもの(1) (モーニングKC (1487))

価格: ¥540
カテゴリ: コミック
ブランド: 講談社
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戦国ものに、新たな視点 ★★★★☆
戦国ものに、新たな視点を投げかけた作品

物語は、永松秀久が名茶器「平蜘蛛」とともに爆死するところから開幕

「物欲」がひとつのテーマか!?
「物欲」から出発したものが、「侘び」に到達し、さらにどのように変化していくのかを描く?
まだ、1巻なのでよくわかりませんが、よのような予感がしました

主人公は数奇者・古田佐介


デカい漫画 ★★★★★
 一つの時代の「美」の概念が凝縮された、目で見て、手で触れることのできる
実体であると同時に、一方でそれまでの美しさの潮流を壊乱し、ときには
まったく新しい価値観を打ち立てるだけの威力をそなえたもの。『へうげもの』は、
美術品というものをそのようにとらえた上で、その美しさに憑かれた戦国の
男たちを描く漫画である。

 戦国時代を題材にした漫画は数あれど「モノ」という切り口でもってこの時代を
描こうとするのはかなり斬新なアプローチであると思うが、けっして単なる
色物作品ではなく、ものすごく良く出来たストーリーを持ち、さらにそれを
優れた魅せ方で演出できる、非常にハイレベルな漫画であると思う。物語の
最初の方で言えば、「明智光秀が織田信長を裏切って、最終的にはその光秀を
羽柴秀吉が討って天下を取って…、」といったような、最低限の日本史の知識が
あるだけで、各登場人物の表情の機微や行動の一つ一つに自然と想像が働いて
物語に没入してしまうように出来ており、作者 山田芳裕さんの地力の高さを
うかがわせる。

 途方もなく巨大なスケールを持ち、かつ一つ上の次元から物事を見ようとする、
言うなれば「立体的に」世界をわかろうとする、そうした姿勢がストレートに
表れていたのが同じ作者の『度胸星』だったと思うのだが、この『へうげもの』でも
そうしたスタンスは健在。表現方法、キャラクターの性格、全てが規格外。
私はこの『へうげもの』の織田信長が、全ての創作物に登場する信長たちの中で
もっともカッコよく、人間としてデカい、史実の本物以上に織田信長している信長だと
思うのだが、その魅力はきっと山田さん独特の視点と無関係ではないだろう。

 いつ戦場に散るかわからない戦国時代、何をもって己を歴史に刻み込むか。
武か、あるいは美か。輝く才能たちが切磋琢磨しひしめきあうこの時代を、
唯一無二の方法で描いた『へうげもの』。文句なしの星五つです。
趣味人の世渡り ★★★★★
 絵は泥臭くて少々苦手。でもだんだん慣れてストーリーを追っていくと、この絵も内容も泥臭い漫画で作者の伝えたいことが分かってくる。今10巻まで読んだところ。

 趣味、風流、美意識、粋であることに何よりも心ひかれる人間が、難しい時代をどう世渡りするのか、時の権力者たちとどう付き合っていくのか。権力を目指す人間の凶暴な野心、姑息で非情な手段、壮絶な戦いに、時にはドンビキし時には魅せられながら、時には激しい反発を覚えながら保身のために妥協しつつ、己の業を貫く。業とは風流を愛でずにいられない「数寄者」であること。主人公の場合はこれがあんまり気取った高尚なものではなく、オモロイもん好きであるところが楽しい。
 最初は「俺も上様みたいにエエもんがほしい」というわかりやすいブランド志向の物欲に走るお調子者だった主人公が、非情な世の中で揉まれ、利休の「わび」に触れ、いい気になって阿呆な恥もかき、自分の手も血に汚し、そして10巻では若い女性に向かって「生まれ育ちに関わらず人生は過酷なもの。そのような人生への最大の復讐は、笑うて暮らすこととは思わぬか?」と語りかける、練れたオッサンになっていく。
 歴史を調べてみると、この主人公は豊臣の滅亡によって一族と共に壮絶な最期を遂げることになるらしい。うーん、やはり数寄心を全く解さぬ武骨者の家康とは、成金趣味の秀吉と以上にソリが合わなくて抵抗するということなんだろうか??目が離せない。
闘う/悩めるアンティークコレクター!!! ★★★★☆
時は安土桃山時代。天下取りに邁進する織田信長、その忠実なる
配下古田左介は武士とはまた別の顔を持っていた。三度の飯より
も、骨董品に目がないのである。その骨董品への愛着により出世
が遅れているというほどの左介であったが、ある日信長から重大な
命を預かる。それは、彼を裏切り毛利方に寝返った松永久秀に、
交渉を持ちかけというもの。しかしその取引とは、松永の所有する
名器の茶釜「平グモ」と引き替えに許してやろう、というものだった。
アンティークに目がなかった左介であったが…。


このマンガは史実を元にした「歴史物」でありながら、剣豪が「天下
無双」を目指して全国津々浦々を旅する例のアレや、はたまた巨人
のような巨躯で戦地を駆け巡るカブキ者が主人公の例の北斗真拳な
アレのような、戦の成長譚ではない。戦ももちろん出てくるが、それよ
りも主題とされるのは、今にも続くあの「コレクター魂」である。

本作主人公は自他共に認める「数寄者」だ。だが、数寄者=好き者
と呼ばれるからには、だれもがよいと思えるものなぞでなく、他人か
らすれば「なんであれに」と呆れられるほものに入れ込まなければな
ければいけない。これは他者に理解されない、そんなコレクター魂を
抱えた好き者の物語だ。“物”のためなら謀反者をも逃してしまう、そ
んな自分に恥じ入りながらも、どうしてもやめられない。そんな簡単に
やめれたら、そもそもコレクターなぞやってない。

また、著者がなぜこの時代を選んだかは定かではないが、この作品
では織田信長と千宋益の文化的な独自性にも焦点をあてる。現代人
からすれば、あの安土城や利休の茶道の画期性はどうもわかりにくい
のだが、同時代人でかつ「いい仕事してますねぇ」な左介の目線を借り
れば、彼らの文化的功績がどれほどのものかがわかる。

そして第一巻巻末では、ついにあの動乱ののろしが上がる。左介はそ
のときどう振る舞うかは、まだわからない。第二巻が早く読みたくなる
終わり方だ。
特有の濃さが上手く生かされている ★★★★☆
作者特有の絵の濃さが上手く漫画に生かされている稀有な例だと思います。
また漫画としての面白さも兼ね備え、まわりに推奨したくなる漫画です。