自分がいかに精神的に逃げに回っているか思い知らされる。
★★★★★
自分のことを、「アイディアマン」、「対応力がある人」、「社交能力の高い人」、「自分を持ってる人」、「自由人」
などと自負している人は、是非一度この本の2章、3章、4章を読んでみてほしい。
即興芝居における具体的なシーンの中で、自由であることを恐れずに対応することがいかに難しいかを会話形式で提示してくれるのだが、
「もし自分がそのような場面に直面したら、、、」と考えると、並大抵の精神では一言も満足にしゃべれないのが想像できるだろう。
そして、それは単なる即興芝居という演劇・ワークショップの世界に閉じた問題ではなく、
普段の生活における1シーン1シーンにおける心の持ちようと繋がっていることに気づかされる。
”本物の自由”を手にしたい人のバイブルになりうる良作です。
今一な本です。
★☆☆☆☆
インプロの本質からずれているように感じる。
キース氏から学んだのであれば、もう少し中身があるかと期待したが今一と言うのが私の印象です。
自由なことはかっこいい
★★★★★
インプロ・マニュアルとは言いながら、
インプロに縁のなかった私でも学ぶところの多い本です。
特に「人は自分の身に何事も起きないようにするエキスパート」という
言葉にはぎくっとしました。
誰だって自分の優位性を保ちたい、常によい評価をされたい。
そのために今現在見えているはずのチャンスを見逃す。
時には自分から意図的に見逃す。
でもそれって面白くないし、自由でもないし、かっこわるい。
肩の力を抜いて、今現在の自分や周りのひとを受け入れる。
サウイフモノニ、ワタシハナリタイ。
コミュニケーション本としても
★★★★☆
インプロという一つの演劇スタイルにまつわる本だが、その中身は日常でどうやって他者と建設的なコミュニケーションを取っていけばいいかという示唆に満ちている。
人生もまた即興であるという言葉が本文中にある通り、
インプロを通じて、個々が内面に抱えている問題があらわになる。
タイトルの通り、即興で『自由』だからこそ人は悩む。
自由だからこそ、他者とのコミュニケーションの中に自分が見いだせる。
無理に肩肘を張って役を造り上げるのではなく、共演者や観客とともに作れる自然体。
そんなことが日常生活でもできれば。
一人一人の悩みを解決する糸口が、インプロにはあるのかもしれない。
インプロの本としても、コミュニケーションの本としても大事に読みたい。
自由になる = 自分の意見を表現するには?
★★★★★
自分と他者との違いを明確にしたい人,自分を社会に売り込みたい人にお勧めする.
自分の意見をはっきりと主張するには,他者の意見を否定し,奇抜と思われることをするのがもっとも簡単な方法だ.
しかし,この本では,他者の意見を否定するのではなく,他者の意見を活かし自分が考えられるもっとも大胆な
(自分が「これはちょっと表に出せないな,,」と思うような)アイデアを示すことで,真の自分が現れ,
その後の他者との関係や,その場の文脈が展開すると説く.
著者が実践する演劇の一形態「インプロ」では,このようなやりとりを常に行っており,
そこから得られた『自分を表現する心構え』を,インプロの現場の情景を交えて教えてくれる.
この本自体は,インプロを広く紹介する意味も込めて書かれていると思う.
そのため,インプロに取り組む人向けの説明的な章も用意されている.
演劇に関わる人でないならば,特に前半の1章から5章までを深く読むことをお勧めする.