宮武外骨を知らないか
★★★★★
世の中には、知らなくてもいいことは、知らなければならないことの数兆倍はある気がする。ただ前者を知ることで人の生き方の深みも出てくるというものだろう。
この本には、そんな「知らなくてもいいこと」がたくさん詰まっている。知的な遊び、といえば聞こえはいいが、結局社会に対する憤懣や皮相やエログロナンセンスの洪水だ。ちょっと時代は昭和以前に遡るが、こういう内容はきっと時代には関係あるまい。
この本を読んで「フッ」と笑える人はかなりセンスがいい。この本を一目見て顔をしかめる輩は一生奇麗事だけ考えてくれればよいが、一緒に酒席を共にするのは御免こうむる。
それでは皆々様、宮武外骨という偉大なる奇人の傑作をご堪能あれ。