花を運ぶ妹 (impala e-books)
価格: ¥0
この戦いが無限に続くことをぼくは願っている。
麻薬の罠にはまり、バリ島で逮捕された画家、哲郎。パリから帰国し、兄の逮捕を知ったカヲルはひとり、バリ島へ飛ぶ。不慣れなアジアの混沌の中で、果たして妹は兄を救うことができるのだろうか.....。
交錯する生と死、西欧とアジア、絶望と救済。バリ島の濃密な空気の中で繰り広げられる舞踏劇、魔女ランダと怪獣バロンの戦いは永遠に続く。
真の救いとは何かを問いかける傑作長編小説。毎日出版文化賞受賞作。
【目次】
1 カヲル
2 哲郎
3 カヲル
4 哲郎
5 カヲル
6 哲郎
7 カヲル
8 哲郎
9 カヲル
10 哲郎
11 カヲル
12 哲郎
13 カヲル
14 哲郎
【著者】
池澤夏樹
1945年北海道帯広市に生まれる。小学校から後は東京育ち。以後多くの旅を重ね、3年をギリシャで、10年を沖縄で、5年をフランスで過ごして、今は札幌在住。1987年『スティル・ライフ』で芥川賞を受賞。その後の作品に『マシアス・ギリの失脚』『花を運ぶ妹』『静かな大地』『キップをなくして』『カデナ』『アトミック・ボックス』など。自然と人間の関係について明晰な思索を重ね、数々の作品を生む。2014年末より「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」全30巻の刊行を開始。 http://www.impala.jp