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切り裂かれたミンクコート事件 (扶桑社ミステリー)

価格: ¥980
カテゴリ: 文庫
ブランド: 扶桑社
Amazon.co.jpで確認
舞台背景のスケールが小さく、パズラーとしての出来も今一つ ★★★☆☆
「血染めのエッグ・コージィ事件」に続くシリーズ第二作。オールダリー荘で再び事件が起きる。伯爵は"にわか映画ファン"となり、映画関係者が屋敷に招かれる。オールド・ファンにしか分からないエロール・フリン(往年の西洋風チャンバラ・スター)の名前が出たりしてニヤリとさせられる。また、令嬢ジェリーの婚約者候補二人も招かれるなど、前作のジェーンに代って、ジェリーが物語を引っ張る展開となる。

だが前作が、国家間の諜報合戦を背景に、"生霊"と呼ばれる盗賊による貴重な銃や宝石の盗難の危険性を孕みながら緊迫感に包まれて物語が進行したのに比べ、本作の登場人物は映画スターが出る程度で如何にも地味であり、女優の殺人事件が起こるまでの語りは単調に過ぎる。しかし、ポアロのパロディであるウィルキンズ主任警部(昇格した)が登場してからはユーモアと彼の頭脳の冴えで物語が引き締まる。一見誰が見ても犯人と思われる、死体の傍で銃を持って立っていた男(ジェリーの婚約者候補)を直ぐに釈放する等、のっけから本領発揮である。スコットランド・ヤードからやって来た警視との主客転倒ぶりも笑わせる。被害者の部屋の窓の下の雪の中から高価な「切り裂かれたミンクコート」が発見され、これにより銃が2回発射された事が証明されて、婚約者候補は難を逃れる。警視の尋問により、登場人物達の真の姿が次々と明らかになる過程は前作と同じだが、明かされる内容はパロディを狙ったものか芝居じみていて緊迫感に乏しい。そして真打ちのウィルキンズの推理だが、このメイン・トリックはC.ブランド「疑惑の霧」とクリスティ「スタイルズ荘の怪事件」を混ぜたようなもので新鮮味に欠ける。

結局、前作より舞台背景のスケールが小さく、パズラーとしての出来も落ちたものになってしまった。カントリー・ハウス・マーダーとして、そこそこ楽しめる作品。
最高に楽しい! ★★★★★
待ちに待った「血染めのエッグ・コージイ事件」の続編です。
前作と同じ貴族の館が舞台です。前作同様、続々と登場する思惑ありげな人々。そして今回は、雪の夜に殺人が!
前作と同じ様なシチュエーションなだけに、前作を読んでいるとニヤリとさせられる場面がいっぱいです。
解決編にはいってからもなお、一ひねりも二ひねりもあって最高に楽しめました。
探偵役はもちろんですが、今作では執事もいい味だしてます。
遊び心がわかる人に、ぜひぜひ読んでもらいたい一冊です。



舞台背景のスケールが小さく、パズラーとしての出来も今一つ ★★★☆☆
「血染めのエッグ・コージィ事件」に続くシリーズ第二作。オールダリー荘で再び事件が起きる。伯爵は"にわか映画ファン"となり、映画関係者が屋敷に招かれる。オールド・ファンにしか分からないエロール・フリン(往年の西洋風チャンバラ・スター)の名前が出たりしてニヤリとさせられる。また、令嬢ジェリーの婚約者候補二人も招かれるなど、前作のジェーンに代って、ジェリーが物語を引っ張る展開となる。

だが前作が、国家間の諜報合戦を背景に、"生霊"と呼ばれる盗賊による貴重な銃や宝石の盗難の危険性を孕みながら緊迫感に包まれて物語が進行したのに比べ、本作の登場人物は映画スターが出る程度で如何にも地味であり、女優の殺人事件が起こるまでの語りは単調に過ぎる。しかし、ポアロのパロディであるウィルキンズ主任警部(昇格した)が登場してからはユーモアと彼の頭脳の冴えで物語が引き締まる。一見誰が見ても犯人と思われる、死体の傍で銃を持って立っていた男(ジェリーの婚約者候補)を直ぐに釈放する等、のっけから本領発揮である。スコットランド・ヤードからやって来た警視との主客転倒ぶりも笑わせる。被害者の部屋の窓の下の雪の中から高価な「切り裂かれたミンクコート」が発見され、これにより銃が2回発射された事が証明されて、婚約者候補は難を逃れる。警視の尋問により、登場人物達の真の姿が次々と明らかになる過程は前作と同じだが、明かされる内容はパロディを狙ったものか芝居じみていて緊迫感に乏しい。そして真打ちのウィルキンズの推理だが、このメイン・トリックはC.ブランド「疑惑の霧」とクリスティ「スタイルズ荘の怪事件」を混ぜたようなもので新鮮味に欠ける。

結局、前作より舞台背景のスケールが小さく、パズラーとしての出来も落ちたものになってしまった。カントリー・ハウス・マーダーとして、そこそこ楽しめる作品。
最高に楽しい! ★★★★★
待ちに待った「血染めのエッグ・コージイ事件」の続編です。
前作と同じ貴族の館が舞台です。前作同様、続々と登場する思惑ありげな人々。そして今回は、雪の夜に殺人が!
前作と同じ様なシチュエーションなだけに、前作を読んでいるとニヤリとさせられる場面がいっぱいです。
解決編にはいってからもなお、一ひねりも二ひねりもあって最高に楽しめました。
探偵役はもちろんですが、今作では執事もいい味だしてます。
遊び心がわかる人に、ぜひぜひ読んでもらいたい一冊です。