この本は、会計事務所を指導するほどにめっぽう数字に強い経営コンサルタント櫻井道裕が、たくさんの管理会計を初めて学ぶ人がその本質を無理なく理解し、もっと学びたいと思っていただけることを目標にして超廉価での電子出版した第３弾です。

櫻井道裕はこれまで管理会計・財務管理分野の本を、会計書・ビジネス書の老舗である中央経済社から３冊出版しています。
また、電子出版した第１弾「会計モンスター」は大好評をいただきました。
都市銀行系シンクタンクや経営者団体主催セミナーなどには５００回以上講師として招かれ、会社数字の講義を行ってきています。

皆さんの会社では数字の資料を見て明確な次の一手が見えていますか？
単に売上や利益の結果を見て一喜一憂しているだけだとしたら、その資料にはあまり経営的な意味はありません。
大切なことは、数字の分析資料を見ることで、未来志向の行動につながる意思決定ができることです。

私は長年に渡って経営コンサルタントとして経営の現場に立ちあい続け、あることを痛感しています。それは「経営の現場に意思決定に役立つ資料が本当に少ない」ということなのです。
過去からの惰性で作り続けられている資料、経理マンのこだわりが形になっているだけで経営の現場感覚のない資料、会計事務所が作成するカラフルでビジュアルではあるが突っ込みの浅い使えない資料、企業社会にはそのようなものに満ち溢れています。

本当に役立つ分析資料には条件があります。最も大切なことは業績改善のためのストーリーがしっかりとイメージされていることです。この本は、回帰分析や感度分析、多変量解析、あるいはグラフ化のノウハウなどといったテクニックをお伝えすることを主な目的としてはいません。あくまで仮説に基づく業績改善ストーリーをいかに明確にするか、そしてその中で様々な分析ノウハウはどう活かせるのか、そんな観点からの解説をこころみています。

この本をご一読いただくことで、皆さんの会社数字の分析に対する見方が一変することでしょう。そしてこの考え方を社内で共有していただくことで、様々な局面での議論がより実のあるものに変わっていくことを実感されることでしょう。