最後の忍者・甲賀流十四世の藤田西湖(1899-1966)による忍術についての講演記録！
甲賀流十四世の藤田西湖が昭和12年(1937)におこなった忍術についての講演記録。戦前日本軍のスパイ養成所・陸軍中野学校では忍術(の精神論)を教えていた。小田原市立図書館には氏の蔵書が寄贈されており、忍術・武術の歴史を探る一大宝庫となっている。

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　忍者は普通の武士と違ひまして、普通の武士では敵の包圍の中に立つといふことは最も不幸な場合でありますが、忍術者の場合は、この敵陣中に卽ち危險な袋の中に入つて、その中のものを探つて來なければならぬ。敵陣中の最も危險な所に長く在つて、之れを脱出して來ることが忍者の勤めであります。隨て忍者はどんなことがあらうとも、一聲も上げない。今殺されるといふ時も、從容としてあたかも立ち石の如く死するといふのが忍術の方の敎へであります。

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元の表紙
扉
目次
忍術とは
一 忍術の本領と使命
- 一 現代人と忍術
- 二 忍術の使命
二 忍術の沿革
- 一 支那に於ける忍術の由來
- 二 日本に於ける忍術の由來
- 三 忍術の諸流派
三 忍術を學ぶには
- 一 忍術者たる三要素
- 二 忍術修業第一歩
四 忍術の練習法
- 一 整息法
- 二 歩行術
- 三 跳躍・飛躍術
- 四 潜水術
五 心身の鍛錬法
- 一 五體の錬磨
- 二 内蔵の鍛錬
- 三 毒物・いかもの食ひ練習
- 四 變裝術
六 忍術の方法
- 一 利用事物及び用具
- 二 忍術の本義
奥付