巨大な「災い」によって地表は瘴気(しょうき)にあふれ、もはや人間が住める場所ではなくなった。人々は生き残るために地下深く潜り、長い年月のあいだ、陽の当たらない生活を余儀なくされる。主人公リュウは、能力が低い人間たちに任せられる仕事のひとつ、下層地域の警備を勤める下っ端のサードレンジャー。幼い日に測定された1/8192という数字は、一生昇進できることなく今の仕事に甘んじなければならないという厳しい現実を表していた。しかし、ある事件をキッカケにニーナという不思議な女の子を助けたことで、リュウの新しい物語が始まっていくことになる。
前作シリーズまでとはうって変わって、薄暗い地下世界がゲームの舞台となる本作だが、ゲームシステムもまったく新しいものが導入されている。「SOL(ソル)」と名づけられたこのシステムは、プレイを繰り返していくことで新たなイベントやストーリーが追加されていき、徐々に物語の全ぼうが明らかになっていくというもの。ゲームオーバーになっても、やればやるほど新しい真実が見えるようになっている。なお、地下3Dダンジョン内で、敵に囲まれたり障害物に行く手をはばまれた場合などには、登場するキャラクターそれぞれに用意されている特有のアクションを駆使してその場を切り抜けなければならない。キャラクターを状況に応じて切り替え、使い分けていくのが本作のポイントととなるだろう。
また、音楽では作曲に崎元仁、音響監督に光田康典のビッグネームを起用。鬼束ちひろによるテーマ曲なども話題となっている。(荒沢有紀哉)