主体は国家。対象は情報。題材はイラク戦争。目的がなければ情報は処理できないが、目的に囚われると客観的情勢が見えなくなってしまう。情報に判断をくだすということにおいては、至極基本的なことであり、本書に新鮮味はない。
日本では広まっていないとする、情報をインフォメーションとインテリジェンスに分けて論じるという面では多少価値があるが、概念的には衆知のものである。
あえて国家に関する内容といえば、日本には国家情報機関がないというあとがきの内容ぐらいだ。