欲しい
★★★★☆
平成9年に京都書院から出た単行本の文庫化。
唐長は、京都に唯一残る「京からかみ」の店である。江戸時代から、襖に使う唐紙をつくりつづけてきた。本書は、唐長に所蔵される六百数十種の版木をもとに、唐紙の文様を紹介したもの。11代当主の千田堅吉氏による解説も載っている。
すべてカラーであり、非常に美しい。文庫本で1260円という値段も納得できる。
唐紙に縁も興味もない人でも、手に取った瞬間に虜になってしまうのは間違いない。シンプルなデザイン、穏やかな配色、雲母を使った独特の掠れ具合と、実に魅力的だ。
すぐにでも唐長のお店に買いに行きたくなってしまった。