期待はずれだった
★★☆☆☆
夫に頼まれての購入。「ストーリー展開が悪くページが進まない」とのこと
聖書が伝えないイエス・キリストの隠された真実
★★★★★
新約聖書に伝わるイエスの物語は3年間の行状のうちの50日間のみである。イエスの一生からすればほんのわずかな期間の物語である。10代、20代はどこで、どういったことをしたのか全く書いていない。一説にはインドや日本で修行したということも言われている。ニケーア会議の時聖書が好き勝手に改ざんされたことは有名な話で、その時に教会側の都合の悪いことは削除されたのかもしれない。
著者のフロリゼル・フォン・ロイターは母親から受け継いだ自動書記の能力により、従来の定説を一蹴し、新たなるイエス像を著した。彼は通信霊なるものに導かれてこの書を書いたそうであるがその中身は彼自身全く知らない内容ばかりであった。これが事実かどうか確認するため図書館であらゆる宗教関係の事典を紐解き詳細に調べた結果、それは単なる妄想のたぐいでない事実に裏付けられたものであることを知る。
本書は聖書で記載されていないイエスの行状や多くの学者の議論の的となった聖書の疑問や矛盾を見事に解き明かしている。
特にイエスの復活の謎、イエスがなぜ磔にされたのか、ユダの裏切りの真実、またペテロなどの殉教する覚悟のある弟子たちがなぜイエスが捕まった時、自分の安全を優先し、彼を知らないといったのか。本書を読めばそういった疑問が氷解するように解けていく。ユダヤ人の民族としての心情からすれば非常に納得のいく行動であり、つじつまも合うと思う。
本書を読まれれば従来のイエス像、聖書の物語は一変するものと思われる。
暴力も辞さず
★★☆☆☆
イエスをローマの圧制から立ち上がるユダヤの民衆指導者として描いている。
船乗りで鍛えた体格のよいイエスである。
マグダラのマリアは、絶世の容姿としている。
ユダの裏切りは、マリアに対するイエスへの嫉妬であるとする。
イエスは、十字架上では死なず、エルサレムを去って市井の大工として生涯を閉じたという。
Gカミンズ女史の「イエスの少年・成年時代」のイエスは、細身で強健ではない。
しかしGカミンズによるイエスは、少年時代から毅然と尊厳が加わり、言葉に冗長はない。
本書のイエスは、饒舌で、言い訳がましく、政治的である。
新約聖書が、真のイエスを伝えていないことは承知しているが、だからといってどのようなイエス像でも許容するものではない。
さらにこのNHKの歴史小説のようなアニメ風の会話文章が気になる。
では、真のイエスは、どういう人間だったのであろうかと再び考えていると、
「そういうことは、どうでもよいのです。あなたは、ただ今日一日を大切に生きることだけ考えればいいのです。」という Silver Birch の声が聞こえてくる。
こんなに素敵な物語があるなんて☆
★★★★★
各キャラクターが素敵すぎです。
またイエスが人間らしく書かれているのも○
絵画を見ると イエスってハンサムなんですよね
この本は生き生きと彼のことが書かれているのが
本当に嬉しいです。
この後聖書を読むのですが
この本のイエスを想像して読んでしまいそう。
読んでいると
目の前に聖書のあの時代が想像でき
読んでいる間本当に楽しい時間を過ごすことができました。
私のこの本の中で一番好きな箇所は
イエスのお父さんヨセフがしっかりきっちり
イエスのことを養育し人としての人生を全うするくだりです。
聖書ではあまりにも記載が少ないですから
この本の内容が真実ならいいのに。。と思わざるをえません。
とうてい受け入れがたい
★☆☆☆☆
あくまで小説として楽しむというスタンスの方なら、面白く読めるかもしれませんけれど、神秘学的に解釈したキリスト伝を期待していたので、拍子抜けでした。
また、原著者は霊媒師で、指導霊の教えによってこのイエス伝を記したのだというのですが、聖書学からの批評をしてみると、あまり信用できない。
何より、訳者が固有名詞の訳語にこだわりのある方だそうですが、聖書の登場人物の訳が、ジェームスだのデービッドだの、誰だこいつ?というものばかりです。原則として、ラテン語の読みか、聖書協会訳聖書の採用する人名表記を用いるのが常識です。