これは99年の『ホエン・アイ・ルック・イン・ユア・アイズ』に続く通算6枚目のアルバム。一言でいってゴージャスな作品だ。<2><4>といったジュリー・ロンドンをイメージする曲を歌っていることもあって、なんとなく現代版ジュリー・ロンドン、とでもいった雰囲気を感じさせる内容だ。ラッセル・マローン、クリスチャン・マクブライド、ピーター・アースキンなど参加ミュージシャンの顔ぶれは豪華だし、クラウス・オガーマンが担当したストリングスは甘美、そしてノスタルジックなナンバーを集めた選曲もファン好みとあって、本当に気持ちよく聴ける極上のヴォーカル作品である。おなじみの<1><3><5>といった曲はボサノヴァ・アレンジで歌っていて、これがまた最高。(市川正二)