勿忘草は嵐の元?! オトナ向けの絵本です。
★★★★☆
ヴァカンス先で出逢った猫にすっかり魅せられたリサ。飼い猫で「タンペット(嵐)」と名前が首輪に書いてあるのに勝手に「ミョゾティス(勿忘草)」と名づけてこっそり遊びまくり……
今回も一筋縄では行かない展開です。犬猫など大抵は親に即刻却下されて終わりですが、後日都合よくああなってこうなるのには、もう、笑えます。流石ですアンヌさん! これでこそリサとガスパール界! やっぱりお子様には読ませられませんなー。
因みにマティルド=サラによってリサ家に(結局)加わる仔猫たちの名は、パクレット(雛菊)、テュリプ(チューリップ)、ローズ(薔薇)、トュルヌソル(向日葵)、つまりみな花の名前です。リサは少女趣味なんでしょうか?
仏版は勿論★5つですが、石津訳では幼児にもわかりやすく、との配慮からか、肝心の猫の名が変わってしまってフランス文化の香りがやや飛んでしまいました。ミョゾティスはミオに、パクレットはリリー(百合)に、そしてトュルヌソルがサパン(樅)というのは一体何故ですかー!! 訳者創作ですかー!!