インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策 2

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
Amazon.co.jpで確認
中東情勢を理解するのに欠かせない書物 ★★★★★
本巻は、いかに米国のイスラエルに対する支援が、米国の中東における外交政策を損なっているかということを、これでもかと言わんばかりに詳述している。恥ずかしながら、ヒズボラ、ハマス、レバノン、シリア、イランの関係について私はよく理解していなかったのだが、本書を読むとスッキリと理解することができた。このことこそが、中東情勢においてイスラエルがいかに重要なファクターとなっているかということを良く示している。米国がイスラエルへの支援を停止・削減すれば、ハマスやヒズボラの活動がある程度収まるだろうという筆者達の主張はやや楽観的すぎるのではないかと思ったが、米国のイスラエルへの支援こそがハマスやヒズボラの過激化の重要な要因であるという説明には非常に説得力があった。本書は、中東情勢を理解するのに欠かせない書物であろう。

本書は、このようなイスラエルロビーの弊害を緩和するための提言を最後に行っている。イスラエルロビーの力を弱体化したり、対抗勢力となりうるロビーを新たに立ち上げる等といった非現実的な案はとらず、言論界においてイスラエルロビーの主張に対して対抗すること、イスラエルロビーがこれまでとは異なった政策を主張するように働きかけて行くことが大事だとしている。一見するとやや物足りない提言にようにも見えるが、米国ではイスラエルに関する言論が「封殺」されているという事態を踏まえれば、特に言論界でイスラエルロビーの主張に対抗していくという提言は実は相当に大胆なものだと思う。

オバマ政権でもエマニュエル首席補佐官など、ユダヤ系が権力を握っているとされる。本書の登場にも関わらず、依然としてイスラエルロビーは強大な力を誇っているのか、あるいはイスラエルについての議論がタブー視されるという風潮は少なくとも薄らいで来ているのか。今後のアメリカ政治を見て行く上での一つの切り口となるだろう。
中東情勢がスッキリ分かる本だ ★★★★★
もっと早く読みたかった本だ。もやもやした中東情勢がクリアーに整理できた。米国の納得できないアン・フェアな外交の背景がよくわかる。
aイラク戦争はイスラエルの利害と密接不可分だったことを実証している。予想していた通りだ。次はイランか。
bイスラエルの200発の核弾頭を黙認し、イランの核開発を軍事力で中止させようとするアン・フェアな米国。これもイスラエルの意向そのままだ。
cパレスチナ人の土地を占領し、パレスチナ人を追い出し、難民居留地を占領し、基本的人権を認めず、時にパレスチナ市民を多数虐殺する。そのイスラエルに最新兵器を供与し、イスラエルの政策を黙認するアン・フェアな米国。これでは弱者は「テロ」で反抗するしか道がない。
米国が、人権外交の本道に帰り、パレスチナ人の権利を回復し、中東の安定を図ることが、遠回りだが「テロ」撲滅の道のようだ。
如何にしてアメリカの中東政策は歪められたのか? ★★★★★
 アメリカに於けるイスラエル・ロビーの実像を白日の下に曝した論文の下巻です。

 上巻は・・・

イスラエル・ロビーとは何ぞや?
イスラエル・ロビーの影響力とは?
イスラエルを支援することはアメリカの国益になっているのか?

 ・・・と言ったイスラエル・ロビーの全体像について述べていました。

 それを受けた下巻は、アメリカの対中東政策と、それにイスラエル・ロビーが
どんな&どの位の影響力を行使したのか。そして、その結果アメリカが本来目指
すべきだった&理想する方向から逸れてしまったか、という点を−上巻と同様に
−豊富な資料で一つ一つ論破していくのです。

 パレスチナ問題然り、イラク問題然り、イラン問題然り。時の政権が
(イスラエルとパレスチナの)和平や、(シリアとアメリカ&イスラエル
アメリカとイランの)国交正常化を図ろうと動いたが最後。

 イスラエル・ロビーはそれを許しません。徹底的な圧力(議員に対して)と
ネガティブキャンペーン(やっぱり議員)に加え、世論誘導までを行い、アメリカ
の目がイスラエルから逸れることを防ごうとします。

 それによってイスラエルの立場が悪くなったとしても、さらに言えばアメリカ
人でありながら(イスラエル・ロビーの人々は基本アメリカ人だがユダヤ系とは
限らない。ユダヤ系でも無いのにイスラエルの為、奮闘する人が多いことも
本書では明らかにしている)アメリカの立場が悪くなることも気にしないのです。

 その結果はこの本を手に取った方、若しくは取ろうとしている方なら
お分かりと思います。

 アメリカの中東政策がどのように形成されたか、そして如何に根の深い問題を
抱えているか(これはオバマ政権でも、前述したような状況は変わらないので
簡単に政策を"Change"とはいかない)と言うことを知ることの出来る貴重な一冊です。
イスラエルの戦史と米国のイスラエルロビーの実態が分かります ★★★★★
本書では、「米国のイスラエルに対する無尽蔵な支援は、特に冷戦後、米国の国益の立場からも、ユダヤ人の人道的見地からも十分な根拠が無い」という著者達の主張が、過去の政治家、学者、批評家達の言動・言説を用いて、非常にロジカルに検証、立証されています。

ただ、検証・立証を丁寧に行う余り、読み物としては少々読み辛く、読破するのに時間を要しました。

イスラエルの建国前後の歴史(戦史)や米国とイスラエルの関係、それに大きく関与している米国のイスラエルロビーの影響力・構成者等に興味がある方には、それらの情報が過去・現在の多くの事実を元に知ることができ、お勧めできると思います。