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ひまわり (福音館の幼児絵本シリーズ)

価格: ¥840
カテゴリ: 単行本
ブランド: 福音館書店
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絵と音が織り成す命の鼓動 ★★★★★
本書は、蒔かれたひまわりの種が成長してひまわりとなり
次の種を落としていくまでを描いた作品である。

本の開き方は、谷川俊太郎の『あな』や

あ な(こどものとも絵本)

いわいとしおの『100かいだてのいえ』シリーズのような縦開きで、

100かいだてのいえ

ちか100かいだてのいえ

上のページが空、下のページが地面である。

『あな』や『100かいだてのいえ』では、
縦開きのページいっぱいにみっしりとした土や家を感じた。

本書では、この縦の空間は空と地面の間の距離を感じさせる。

最初はおひさまと種の距離は遠い。

それがひまわりが成長していくごとに
少しずつ少しずつ、近づいていく。

ひまわりは、晴れている日だけではなく、
くもりの日も、雨の日も、風の日も、伸び続ける。

夜の月の下でも、ひまわりの葉の黒い影は、くっきりとした存在感を見せる。

風に押されていた茎は上をむき、再びおひさまに出会う瞬間を待つ。

日に照らされたつぼみはクライマックスが近いことを語る。

おひさまの方を一心にまっすぐに目指すイメージを持つひまわり。

だけど、空はいつも晴れているわけではない。

むしろ真っ赤なおひさまに会えない日の方が多いのかもしれない。

それでも、ひまわりは無心に伸びていく。

その種に装填された命の地図に従って。

絵が静かに表現するその事実に無言の励ましをもらった気がした。

本書は言葉よりも絵と音でひまわりを表現している作品だ。

「絵の変化を見る読み方」と「音の変化聞く読み方」ができるだろう。

種から芽を出し葉を伸ばしていくひまわりの様子は、擬音で表されている。

擬音のパターンは4つある。

メインテーマは「どんどこ どんどこ」なのだが、
この擬音は要所で微妙に変化している。

この変化は成長する前のものと後のものの姿が
異なっていることを表現している。

この「どんどこ どんどこ」は、
2つの異なる「最初の擬音」と「最後の擬音」を
クレッシェンドでつないでいく。

この音が確かに大きくなっていることは、
ページを開いてみればきっとわかるだろう。

「どんどこ どんどこ」は、
アフリカの太鼓、原始の音楽を思わせる。

原始の音楽は、命の鼓動、そのものだ。

葉脈を流れていく力強い生命の水の音が、
耳を澄ますと聞こえてくるのかもしれない。

最後に訪れるのは、大音響のあとの静寂。

そして、確かに命はつながっていて、
その営みが繰り返されていくことの不思議が
静かに心の中に広がっていく。

本作品の著者である和歌山静子は、寺村輝夫作品の挿絵で有名である。

本書のひまわりの個性のある描き方は、
「和歌山静子のひまわり」といっても良いような存在感があるが、
そのひまわりを寺村輝夫の「王さまシリーズ」の
『王さまゆめのひまわり』で見ることができる。

王さまゆめのひまわり―ぼくは王さま2〈2〉 (フォア文庫)

ハードカバーの出版年は、王さまシリーズの方が早いので、
「和歌山静子のひまわり」は、
最初は「王さま」の手の中にあったということだろうか。

王さまが大事そうに抱えているひまわりは、茎が描かれているが、
本書の表紙のひまわりは茎なしの花のみである。

そして、裏表紙には、
普段見ない方向からのひまわりが描かれている。

絵本は表紙から裏表紙まですべて作品である。

裏もしっかり見ることをオススメしたい。
楽しく読み聞かせができます。 ★★★★★
小さな種が大きく成長する様子を「どんどこ どんどこ」というシンプルな言葉で表しています。風が吹くところでは本も風に吹かれたように動かしてみたり、夜の場面ではひそひそ声で読んだり、最後の開花は大きな声で力強く読んだりしました。文章ではなく単語なので、4歳の娘が喜んで、0歳の弟に同じように読んであげています。弟も喜んで聞いています。わが家のお気に入りの一冊です。
繰り返しのリズムが楽しい ★★★★★
小さな種から芽が出て、やがて大きなひまわりの花が咲くまでを描いた絵本。
黒々と描かれた太い線がひまわりの力強い成長のイメージにぴったりです。
どんどこどんどこという言葉の繰り返しが楽しいらしく、
上の子が下の子に読んであげては最後のページは2人でけらけら笑っています。
1歳過ぎて絵本に興味を持ち始めた下の子の、最初のお気に入りになりました。
季節にぴったり ★★★★☆
1歳半の娘のために蒔いたひまわりの種が、2階に届くほどの高さに育っています。まだ早いかと思いましたが、季節に合わせて購入しました。最近、庭で種まきを一緒にしたこともあって、1ページ目は「たね、たね」と興味を持ってくれました。そのあと長続きしませんでしたが・・・
庭のひまわりの花が咲いたら、もう一度本と一緒に見てみようと思います。
今年の春に幼稚園や学校でひまわりの種を蒔いたお子さんにはぴったりの本だと思います。