よく考へられた展開である!
★★★★☆
「少年探偵」の二冊目に突入しましたが、今回は懐かしさにプラスしてストーリー展開の妙に感心しました。読み始めると一氣に進んでしまふ面白さがあり、次の展開が待ち遠しい感じがいいです。本当によく話が練られて居り、作者の構想力と表現力に唸ります。唯、前半部分の前置きで黒い影が動かなかったとかするオーバー氣味の表現が、ちょっと勇み足ではと思へました。しかし、中盤から後半への場面の展開は小氣味よく、二十面相と明智探偵の智慧比べに手に汗握る感じが伝はって来ました。最後の爆破シーンで終ってしまひ、次がどうなって行くか楽しみが続きます。
まさに「冒険活劇」
★★★★★
『怪人二十面相』に続く第2弾です。
本作品は,ストーリー的に2部構成になってますが,その分,少年探偵団や明智小五郎の活躍が存分に描かれています。前作以上に,読者を引き込む力を持っています。
このシリーズは,現代の子ども向けにややアレンジされています。難解語に脚注がついていたり,差別表現が改編・削除されているなどです。特に,後者については賛否が分かれるところでしょうが,発表当時の表現をそのまま再現した「ポプラ文庫クラシックシリーズ」が別に存在するので,これはこれでよいと思います。
挿し絵も「クラシックシリーズ」と異なっていますが,内容はきちんと昭和初期の風俗を再現してあり,また,タッチも作品内容にふさわしいものとなっています。
大人の方々には「クラシックシリーズ」を薦めますが,現代の子どもにはこちらのほうがとっつきやすいと思います。
色あせない名作。
★★★★★
ぜひ現代の子供たちの必読書にしてほしいくらいの名作です。
大人になっても楽しめる、そんなハラハラドキドキする本はなかなかないと思います。
そこそこ読み応えもあり、子供へのプレゼントにもいいのでは?
読書をするくせをつけるにはこれはもってこいの教材だと思います。
やっぱり江戸川乱歩!!
★★★★★
ぼくのお気に入りの、少年探偵シリーズ第二巻。この本はシリーズ中もっとも少年探偵団と名探偵明智小五郎のコンビネーションがさえる話だと思う。次々と起こる少女誘拐事件に明智小五郎と小林少年が立ち向かう、スリル満点の探偵小説。あっと驚くトリックが面白くて2時間と少しで読み終わった。探偵小説ファン(小・中学生)にお薦めする。
面白い!
★★★★★
藤田新策の表紙画が江戸川乱歩『少年探偵団』そのものです。目に触れ、手に触れてしまったら、もう購入せずにはいられません。そして、ページを開くと、この語り口調、昭和初期、東京山の手を舞台に展開する懐かしき乱歩ワールドにどっぷりと浸ることになります。この再会は、回顧趣味など遥か彼方に押しやり、ある種、官能的でした。やっぱり、江戸川乱歩は素晴らしい。そして、なにより、面白い!