ともだちやシリーズの1冊です。

秋のある日、冬篭りをする動物へ、冬篭りをしないキツネくん達が
　「また来年の春ね〜」
と挨拶をします。
でも、なんとな〜くヘビくんへ声をかけそびれたキツネくん。
その事が胸の中で引っかかっています。冬の間中ずっと。
もちろん、ヘビくんも同じ気持ちでした。
最後にはキツネくんがオオカミさんと一緒に勢いで声を掛けてみんな仲良くれるという絵本で、
なかなか考えさせられる所があるお話です。

あなたにとって、なんとな〜く声を掛けそびれてしまった気になる人っていませんか？
声を掛けそびれているままではありませんか？？？
あの時声を掛けていれば…なんて後悔はしていませんか？

大人でも思い当たるふしがありそうですね。。。
私もあります。
　　　この際だから勢い良く声かけてみちゃいましょ！
そんな気持ちになる絵本です。

『やあ、ともだち！』
冬眠前にちゃんとお別れできなかったヘビさんは、
ひとりぼっちのさみしい夢を見てしまって
冬眠から覚めても、もしかしたら本当に誰もいないんじゃないかと
怖くて目を開けられないで...

そこに笑顔で現れたキツネさんの顔!!
思わずこちらまでにっこりしてしまいそうな顔です。
握手は手じゃなくてもできるんだよ、
ほら、うれしくてぴこぴこしているしっぽをつなごう!!
ね、きみと僕らは友達だよ。

暖かくてかわいくて、少し笑えて、たくさん嬉しいお話です。

「あいつも」のあいつって、誰なんだろうと思ってました。
今まで出て来た動物たちを思い浮かべても、ピンと来なくって。
ほんのちょっとの勇気が、誰かを幸せにします。
自分も心があったかくなります。
しののんのん　
しののんのん　　
と降る雪さえ、あったかい感じがします。

降矢さんの絵はどんどん進化していて、
今まで以上に深みのある画面に仕上がっています。
我が家でのお気に入りのシーンは、
「やあ、ともだち」
ときつねが笑っているところ。
裏表紙まで面白いです。
読者の期待を全く裏切りません。
安心して読めるシリーズです。

おれたち、ともだちシリーズの７冊目で最新刊。森の仲間たちが次々に冬ごもりを始めて、オオカミとキツネは・・。オオカミとキツネの愉快でちょっと考えさせられる友情のとってもいいお話。作者の内田麟太郎さんも絶賛している降矢ななさんの絵がまたまた素晴らしいです。今までの６冊が読み聞かせグループのママの間で大好評だったので、これもおすすめです。