ホラー?ミステリー?
★★★★☆
前作が面白かったので読んでみましたが、他のシリーズとは違う「楽観的な雰囲気」は増していると感じました。 ミステリーが好きでオカルトも許せる読者にとっては面白いシリーズだと思いますので、作中の緊張感に欠けるムードを受け入れる事が出来れば楽しく読めると思います。 今回の事件および真相解明も面白かったのですが、あっさり片付いた感じがしましたので、もう少し意外性が欲しかったと思います。
読みやすいが深みに欠ける
★★★☆☆
四隅の魔という怪談話を題材にしたホラーミステリ作品。前半はホラー色が強いが後半は謎解きがされ事件の犯人が判明する。
刀城シリーズが好きで、同じ作者だったため読んでみたが、読後の印象は読みやすいのだが、登場人物やストーリーに深みが無く暇つぶしには良いが、わざわざ時間をつぶしてまで読む作品ではないと感じた。真相もそれほど意外では無かった。
刀城シリーズと比べると内容は劣る。中高校生向けのライトな作品である。
サークル、怪談、殺人事件★ティーン向けミステリーの王道!!
★★★★★
『如き』シリーズの著者による新シリーズ『死相学探偵』第二作。
4人が部屋の4隅に立ち、
前の人の肩を順番に叩いていく<四隅の間>の最中に起きた殺人事件に
他人の死相を見ることができる《死相学探偵》弦矢俊一郎が挑みます。
ろくでなしが揃った怪談サークル、
元メンバーの不審死と彼女らしき亡霊、
政界上層部にまで影響力を持つ祖母と喋るネコ
そして、主人公を狙う怪しげな闇の集団―
ティーン向けっぽい(B級な?)設定が
なんとも懐かしいうえ、
謎解きもあまり複雑ではないので、
難しいことを考えずに楽しむことができます☆
ただ事件を解決するだけじゃつまらない
でも、社会性とか複雑な人間の内面とかはいらない。
そんな要望をお持ちの方にはもちろんのこと、
推理小説をあまり読んだことがない方への最初の一冊としても
文句なくおススメしたい作品です。
なお、著者の作品をよく読む身としては
同一世界の出来事らしい『如き』シリーズとどこかで交錯するのか?
―が気になるところ。
そうした点も含めて、第3作の出版が待ち遠しいです☆
どこまでも、おいかけてくる
★★★★☆
大学へ編入し、寮生になった転子は、
怪談会をメインとする「百怪倶楽部」へ入部した。
無理やり勧誘された転子だったが、友人もでき、楽しんでいた。
しかし部活動の一貫として行った「四隅の間」の儀式の際、
部員の一人が亡くなり、不気味な黒い女の影が姿を見せ。。。
人の死相が見える弦矢俊一郎は、転子の依頼を受け、事件を追う。
死相学探偵シリーズ、第2作目。
おもに前半は転子の視点で描かれ、
穏やかな大学生活が恐怖へと転じるのが臨場感たっぷりに描かれています。
俊一郎も仕事にも慣れてきたためか、
依頼人の利益をもっと大きな範囲でとらえるようになり
依頼人だけでなく友人たちの身の安全にも気遣うようになっています。
全体の雰囲気も、大学の寮という半公共的スペースが舞台のため
前回よりも世界観が明るく、おどろおどろしさは薄まっています。
とはいえ怪奇な現象もあり、怖さがないわけではないのですが。
前回とはちょっと違った趣向で、おもしろかったです。