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ラテン語形態論

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: 算円舎
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本書は Allen & Greenough『New Latin Grammar』(1903) の第Ⅰ部 形態論を翻訳・編集したものである。この形態論にはラテン語教育における伝統的な語形システムを語幹システムに転換させたという歴史的意義があり、ラテン語学習者であれば一度は目を通しておきたいものである。翻訳にあたってはできるだけ原著に忠実であることを原則としているが、その一方で曖昧さをなくし、より明確に表現するために現代の言語学の概念を導入して言い換えている部分もある。

ラテン語形態論には多くの可能性が秘められている。その基礎となる語形成法は第8章で解説される。これを学ぶことはラテン語だけでなくその直系の子孫であるイタリア語・フランス語・スペイン語のようなロマンス語や、直系ではないものの歴史的にフランス語から多くの影響を受けた英語の語彙力を強化することにも役立つ。フランス語経由を含めれば英語語彙の約六割はラテン語由来であるとされている。

また古印欧語に共通する語形成原理を知ることによりギリシア語やサンスクリット語への理解を深めることもできるであろう。自然科学は古代ギリシアで発祥し、それを継承したラテン文化を経てヨーロッパで発達したものである。そのため自然科学分野の学術用語の多くはギリシア語あるいはラテン語を起源とし、新しい学術用語を造語するときもギリシア語あるいはラテン語の語形成法が使われている。サンスクリット語は梵語とも呼ばれ、古代インド哲学あるいは般若心経や法華経等の仏教経典を記述している言語であり、真言宗の開祖である空海が用いたことにより日本人には馴染み深い。