【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:朱雀門出/〔著〕 出版社名:角川書店 発売所名:角川グループパブリッシング(発売) シリーズ名:角川ホラー文庫 Hす3-1 発行年月:2009年10月 関連キーワード:コンジヤク キカイロク カドカワ ホラ- ブンコ ス-3-1 こんじやく きかいろく かどかわ ほら- ぶんこ す-3-1、 カドカワシヨテン カドカワグル-プパフ 0946 かどかわしよてん かどかわぐる-ぷぱふ 0946、 カドカワシヨテン カドカワグル-プパフ 0946 かどかわしよてん かどかわぐる-ぷぱふ 0946 町会館の清掃中に本棚で見つけた『今昔奇怪録』という2冊の本。地域の怪異を集めた本のようだが、暇を持て余した私は何気なくそれを手に取り読んでしまう。その帰り、妙につるんとした、顔の殆どが黒目になっている奇怪な子供に遭遇する。そして気がつくと、記憶の一部が抜け落ちているのだった-。第16回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞した表題作を含む
難解な話が多くてあまりよくわからなかった。
★★★☆☆
特にラストのお話しはなんだったのだろう。作者はかなり頭脳明晰な方だと思う。実際、どこかの大学で教えているようだ。もしかするとかなり前衛的な話ばかりだった気がする。
これを読み解けるかで現代小説に対する造詣の深さが自分で判断できるのかもしれない。
というわけで、ぼくは理解力が足らないようでした。
新時代の名手が誘う「怪」の世界!!
★★★★★
本書は、大学講師であり
怪談専門誌『幽』を中心に活躍する著者による初の短編集。
町会館の片隅で、ふと目にした『今昔奇怪録』
どうやら、町で起きた不思議な事件を記録した本らしいが
軽い気持ちで読み始めた若夫婦の周りでは、
次第に不思議な出来事が起こりはじめる(表題作『今昔奇怪録』)
圧倒的な取組み成績で人気を博したが
熱狂的なファンによって殺された伝説の力士
彼の死をモチーフにしたアトラクションを舞台にした『釋迦狂い』
愛娘を次々に疱瘡で失った豪商。
彼の悲しみに追い討ちをかけるかのように、娘の墓が荒される。
遺体の頭だけが持ち去られ、巨大な墓石すら動かす凶行を
人々は、死者の屍肉をむさぼる疱瘡婆の仕業と噂するのだが・・(『疱瘡婆』)
実話系、時代物、サイエンス系・・・と
まったくタイプは異なるものの、
巧みな構成と繊細な人間観察に裏打ちされた珠玉の5編を収めます。
どの作品も、類書にはない魅力を放ちますが、
個人的にとりわけ印象深いのは
被験者、観察者、干渉者、体験者という
何らかの実験を行っている4人の独白で描かれる『狂覚(ポンドゥス・アニマエ)』
次第に明らかになる実験の目的もさることながら、
じわじわと迫りくる恐怖の正体にとても驚き
読後しばらくの間、冷や汗が引きませんでした。
怪談の定石を踏まえつつも
独創的な設定・展開を惜しげなく披露する本短編集
怖さはあるものの、過剰な暴力や残虐さとは無縁ですので
怪談・ホラーファンに限らず
一人でも多くの方に読んでいただきたい著作です。
内容の質にばらつきがある
★★★☆☆
本作には5つの短編が収録されているが、前2話が古典的ホラーを踏襲したもので、後3話が前衛的ホラーだと勝手に解釈している。そして前2話の方が圧倒的に面白い。
1話、今昔怪異録は遠野物語形式の怪談を読んだ夫婦が実際に怪に遭う。タイトルだけで中身が紹介されない話が気になった。もっと長く読んでみたいと思った。
2話目、疱瘡婆は岡本綺堂辺りが書きそうな江戸時代の怪談だ。オチまでの流れが丁寧に書かれていて好感が持てる。
3、4、5話はいろいろ新しいことをやろうとしているのはわかるが面白くなかった。特に4話でおそらく作者が実際に携わった研究の内容をだらだらと書かれるのは辛かった。専門的な説明よりも分かりやすさを重視してほしい。
今昔怪異録の続編や、疱瘡婆のような古典的ホラーならまた読みたい。