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もっと知りたいマネ―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: 東京美術
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コンパクトにわかるマネの生涯と作品 ★★★★☆
 近代の始まりを代表する重要な画家、エドゥアール・マネ。しかし、その名の著名さに比して
日本では、展覧会も少なく、また全貌をカバーするような本もあまりありません。
 
 この「もっと知りたい」シリーズは、オールカラーで、80ページと薄手ですが、
そのマネの生涯、作品の特徴をわかりやすくまとめています。
 展覧会では、マネの代表作を集めることは非常に難しいことですが、この本には
≪草上の昼食≫≪フォリー・ベルジェールのバー≫をはじめ、代表作とその解説も
十分につけられています。
 さらにマネの活躍した時代のパリの様子、印象派を代表するクロード・モネと
同じパリを描きながら視点が全く違うこと・・などコラムも充実しています。
 
 微に入り細に入った研究書というわけではありませんが、コンパクトで充実した
本なので、タイトルのとおりマネの生涯と作品を気軽に楽しめる本だといえます。
自宅に居ながら展覧会を観賞している気分 ★★★★★
優れた美術書とは、絵画の選定が良いこと、解説が分かりやすく正確であること、発色が自然であることなどの条件を適えてくれるものだと思っています。この「もっと知りたい」シリーズは、オールカラーで美術書としては廉価だと感じています。

マネは重要で著名ですが、なかなか日本で見る機会が少ない画家の一人です。三菱一号館美術館の開館記念展に「マネとモダン・パリ」と題する美術展が開催されています。この美術館長が本書の解説者の高橋明也氏ですから、タイムリーな出版であるだけでなく、フランス近代美術を専門とした第1人者による著作ですから、これに勝るものはありません。

25ページの「草上の昼食」は彼の代表作であるだけでなく、「19世紀フランス画壇最大のスキャンダル」と題されているような問題作です。本誌の表紙にも使われているように、黒が画面の多くを占めている中での裸体のヴィクトリア・ムーランの姿は見る者を釘付けにしています。人物画ですが、自然の中とは思えない静謐な空気感まで表しているようです。

39ページの「菫の花束をつけたベルト・モリゾ」も黒色の衣装からのぞくその瞳から女性画家としての意志の強さが伺えます。
「エミール・ゾラの肖像」では、黒を基調としたバックに描かれた歌川国明の力士絵や「オランピア」とマネの擁護者のゾラを描くことでその好意への返礼とした、と解説に書かれています。レスペクトが感じられる作品でした。
裏表紙にも使用された「ローラ・ド・ヴァランス」や大作「フォリー=ベルジェールのバー」のほか、「ラテュイユ親父の店」「秋(メリー・ローラン)」「街の歌い手」「死せる闘牛士」など、その代表作を堪能できる美術書でした。