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floating pupa

価格: ¥3,000
カテゴリ: CD
ブランド: EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
Amazon.co.jpで確認
電子音と生音との絶妙なさじ加減が心地良い ★★★★★
各々が豊かな音楽活動キャリアを持つ大人6人組のpupa。興味はあったものの、メンバーの面子から音楽の形が事前にある程
度予測出来たこともあり聴く機会を失っていた。近く2枚目がリリースされるということで予習の意味で手に取ってみた。

高橋・権藤両氏の参加から、ゴリゴリのテクノ・ポップ寄りになるかと思った自分の予想を良い意味で裏切り、原田・高野・高田とい
ったメインボーカル陣の温かい声と、電子音基調のフォームに吹奏楽器を始めとした生楽器群を大胆に導入し、人の血の通った
実に耳に心地良くゆったりした時間を提供してくれる15曲が揃った。
とは言え良い意味で高橋・権藤氏の卓越したプログラミング・センスは全編を通して感じられる。決して流行の最先端を追いかけ
る尖った音作りではなく、聴き手が思わず夢心地になる様な快感のツボをきっちり押えた職人肌の仕事。決してボーカルを遮るこ
となく、その瞬間瞬間に必要な要素だけをぽつぽつ配置していくプロデュース。ゆえに音楽の風通しがとても良く、実に心地良く聴
き手の耳に届くのだろう。

ボーカル陣の書き下ろした味のある言葉も良い。特に気に入ったのは、電子音とホルンが絶妙に混ざりあう中を原田の声が甘く舞
い上がる「Anywhere」、音の間を縫うように淡々と呟く高野の声が深い余韻を残す「Tameiki」、ギターの渋いループに高田の発
する英語の発声が心地良い「Glass」等。冒頭のインスト曲等で高橋・権藤氏が炸裂させる電子音マジックも聴き逃せない。

全編淡々としながらも、透明感と洗練に貫かれた音楽。個人的には、ガラス張りの現代アート建築物等から感じる人工的な美しさ
に通じるものを感じた作品だ。あと数日で発売される2作目がますます楽しみになった。
気持ちのいい音楽 ★★★★☆
ちょっとバード・バカラック風?とか思ってしまった。MARIMOを聴いていると、雨に濡れてもが思い出されるし、全体的なホーンの使い方にも、なんとなくバカラックを感じる。連続して何度も聞きたいとは思わないが、ふとしたときにふと聴きたくなる、爽やかな音楽だと思う。現代性もあるし、ゆったりした過去性もある。いいんじゃないですか。一曲目のタイトルが「ジャーゴン」(こ難しい用語、みたいな意味です。思想とか批評の場で使われる単語ですね)なところも、今どきっぽくなくて良いですね。
2008 ★★★★★
2006年の高橋幸宏のソロ・アルバム『BLUE MOON BLUE』で聴かせた独自のエレクトロ・ポップ路線をさらに発展させた作品。バート・バカラックやブライアン・ウィルソンなどをほうふつとさせる極上のポップ感も満載され、そこに高田漣のペダルスティールや権藤知彦のホーンなどが嫌味のないスパイスを効かせている。高橋幸宏の独特な低音ボーカルと原田知世の透明で浮遊感のあるボーカルが、耳に心地よく響く。聴くごとに魅力が溢れ出す作品。
素敵な6人が集まって生まれた心地よい音楽。 ★★★★★
 pupaというバンド名は、幸宏さんが大の釣り好きなこともあって釣り用語から選んだらしいですが、語感がいいので他のメンバーも賛成したのだとか。floating pupaというアルバム名だけあって、水や空をぷかぷか浮いているような、浮遊感のある心地よい優しい音楽がたくさん。ささやくような優しい男女の歌声は朝聞いても夜聞いても合うし、一見主張しすぎない音だからこそ心地よく、聞けば聞くほどどんどん染み込んで離れられなくなりそうです。LIVEもとっても素敵でしたよ。
 高橋幸宏さん、原田知世さんは特に有名なので割愛させてもらいますが、他のメンバーにも注目する価値大ですよ☆
 堀江博久さんはNeil & Iraizaという自身のデュオ・バンドでキーボード&ボーカル&作詞作曲を担当。キーボード奏者として有名ですが、ギターも弾け、たまにはDJもやったりと、マルチな才能の持ち主。coccoやくるりとSINGER SONGERというバンドや、カジヒデキとのデュオバンドもやっていました。くるり、木村カエラ、LOVE PSYCHEDELICO、カヒミカリィ、ショコラ等に楽曲提供しレコーディングやLIVEに参加した経験多数。CORNELIUSのLIVEメンバーとして世界ツアーもこなします。pupaでも堀江さんがボーカルや作曲を務める曲もありますし、pupaの曲にはシンセの音も多いので堀江さんらしさの感じられる曲も多いと感じました。
 権藤知彦さんはanonymassというバンドもやっていて、お得意のユーフォニウムをはじめとするいろんな楽器&コンピューターサウンド&歌声の心地よいアレンジを生み出されています。こちらでも心地よくPOPで楽しい音楽がたくさん。
 高野寛さんはソロで長年活躍するかたわら、中村一義、TEI TOWA、坂本龍一、細野晴臣&東京シャイネス、HAAS等のギタリストとしてや、SUPER BUTTER DOG、小泉今日子のプロデューサーとして、ナタリー・ワイズ、GANGA ZUMBAのメンバーとしての経歴もあります。pupaの曲の中にも作曲やボーカルを務めたものがあります。
 高田漣さんは、フォークシンガー・高田渡の長男。ソロ・アーティストとしても今までに4枚のアルバムを発表。スティール・ギターをはじめとするマルチ弦楽器奏者として細野晴臣、高橋幸宏、ハナレグミ、アン・サリー、畠山美由紀、Human Audio SpongeなどのレコーディングやLIVEでも活躍中です。
 今後もpupaに期待しています♪
バンドとして楽しみたいという ★★★★★
RISING SUN ROCK FESTIVAL 2008 in EZOにPupaとして登場した幸宏氏、日暮れ時のちょっと冷たい風に、知世姫の歌声とPupaのサウンドはベストマッチでした。BLUE MOON BLUEが音楽的に大成功した後の、ちょっとリラックスしたムード。なぜか、エレクトロニカなサウンドにも、抑鬱的で神経質な幸宏氏の歌声にも、自然に溶け込む知世姫のボーカルを中心に据え、信頼できる若い才能で周辺を固め、自分はあまりでしゃばらず、バンドとして楽しみたいという、これはそんな作品だと思います。若干の物足りなさはあるのですが、Pupaとしての息の長い活動を期待して、星5つです。