生産性が悪く、中身も良くないが、顧客対応には便利
★☆☆☆☆
内容はどうでもよいことが多く、正直、?という点も多々あります。
メンテナンスしやすいドキュメントが良いドキュメントだと熱く語っていますが、ここまでごちゃごちゃルールを決められると、むしろ再利用しにくいです。
自分のルールを回りに押し付けたがる、典型的な学者タイプの現実を見ていない著者なのだと思います。
(こういうのコンサルによくいるなぁ、と思ったら、やっぱりコンサルでした。)
しかも、散々述べた後、あとがきで、これがベストな方法ではないです、と何をいまさら!?といった言い訳までしています。
本文に、ちょくちょくプロとして、プロなんだから、という文言が出ているのにもかかわらず、情けない言い訳はプロとしてどうかと思います。
ただ、良い点がひとつだけ。
官庁系の仕事だと、こういった体裁をネチネチ言う顧客がいるのも事実ですので、その対策本としては良いかもしれません。
ので、★ひとつです。
この本を読んで、意識を変える事が出来るかどうか
★★★★★
メンテナンス性の高い文書と言う事で、非常に参考になった。
すべてを鵜呑みにするのではなく、この先何を考えて文書を作るのか?ということを問題提起して貰えたのは良かった。
私が以前いた会社では、社内ドキュメントだけでなく、客先へのドキュメントすら雛形が決まっていない様な会社で
良い意味で個人主義という感じではあったが、提出される側としては統一性がないのは非常に読みづらい。
ドキュメントが必要となった際に、毎回毎回、体裁を整えて、目次を作って。。。としていた私としては
非常に参考になった本。
しかし、所々「結局、どうする事が最善の答えなのか?」が抜けている気がした。
この一冊ですべて答えが出なかったのは残念だか、そこを意識して、解決策を自分で探す。という行動は非常に
大事なのではないかと思う。
私は、ただ書くだけでなく、その後(読む人や流用をする人)の事を考えて文章を書けるようになりました。
きっかけとしての一冊に是非。
良本だが実際の作業では情報不足感がある
★★★☆☆
★3としていますが、良本です。お勧めします。
Wordに関して今までテキトーに使っていましたが、会社で作成するドキュメントの品質を見直すべく購入しました。今後作成するドキュメントに関しては、スタイルを定義して、テンプレートファイルを利用していこうと思い、実際にテンプレートファイルの作成から運用まで行いました。★2つ減点としたのは、本書の中で不足している情報がいくつもあったように思ったからです。
1. 番号付き箇条書きを鬼門として書かれていますが、その解決策が曖昧な記載だったように思います。結局どうしたらいいの?という感じです。(知人から情報を聞き、本書に書いていないLISTNUMフィールドを用いています)
2. アウトラインと各スタイルの関係で重要な情報が不足しているような気がします。アウトラインとスタイルには共にインデント設定がありますが、アウトラインが優先され、スタイル設定を上書きするということが書かれておらず、アウトラインに関しては苦戦しました。
3. テンプレートファイル(.dot)の運用方法について注意点の記載がもっとほしかったです。テンプレートファイルの再反映方法の未記載、テンプレートファイルに埋め込まれる情報の未記載、文書の保護でスタイルの利用を強制させた場合の注意点などの情報不足が残念でした。
あと、個人的に載せてほしかった内容としては、ざっくりでよいのでドキュメントに必要なスタイルの一覧ですね。本文、見出し、箇条書き、表などある程度必要なスタイルは決まっているでしょうから。
分からん!
★☆☆☆☆
著者や出版社に関連はないが稼げるSEになるための 仕様書 ・提案書作成入門[Word活用編]
の進化バージョンを勝手に期待してネットで購入してしまった。
結果、読みにくさ満天である。
「エンジニアのための再入門」と書かれると、苦手なドキュメント作成にWordは結構使えるツールですよ的な
テンプレートのようなものを想像してしまったが、ここまで手をかけて作るんだったら自分で考えるのと
何も変わらんじゃないか!と思った。
遅ればせながらこのシリーズの残りの本を読んでみた。
立ち読みだから言ってはいけないのかもしれないが、残りも全部こんな感じだった。
期待が大きすぎて失敗した例となった。
タイトルで損!? 全Wordユーザーの能力向上に
★★★★★
「エンジニアのための」との表題だけ中身を見ていない人がいるとすれば、非常に惜しいかもしれません。
確かに説明中の具体例はSE等のエンジニアを想定したモノですが、紹介されている技術自体はほとんどのWordユーザーに有益でしょう。
読んで理解するのに「エンジニア」である必要はありません。逆に基本的なWordの知識は前提条件として必要です。
段落やセクションの概念、読者主体の文書作成、メンテナンス性の意義等、まずWordで文章を作る為の思想から入り、それに必要な技術(スタイル等)を紹介しています。
やや、表現に著者の主観的な部分がありますが、言わんとする事は、十分に理解できます。
この本を読み終えた後に、改めて世の中に出回るWord文書を見渡すと、改めてad hocな文書の多さ、ユーザーのスキル向上の必要性を感じます。
全Wordユーザーがこの本を読んでスキルを向上させれば、企業の生産性が少し上向くのではないかと真剣に思います。
是非、多くの人に読んで欲しい一冊。