いつも怒ってる女の子
★★★★☆
「やかまし村の子どもたち」がすごく良かったので、
同じリンドグレーンが原作の映画ということで見てみました。
いやぁもう。
ロッタちゃんのファンになりました。
パステルピンクのパッケージがいかにも「子供向け」なんだけど、あなどってはいけない。
私はなんと言っても最初のエピソード「ちくちくセーター事件」が大のお気に入り。
嫌な夢を見て目覚めた朝、おかあさんが「これを着なさい」と言って差し出した白いセーター。
ロッタちゃんはそのセーターが大嫌いなのだ。
なぜって、「ちくちく」するから。
なのにお母さんは「何を怒ってるの」とまるでわかってくれない。
ロッタちゃんはヒステリーを起こし、引っ越しを決意する。
わかるなあ。私にもそんなことあったなあ。
このロッタちゃん、とにかくよく怒る。しょっちゅうふくれっ面をしている。
その理由が、大人たちから見ればくだらないことだったり、
サッパリ理解できないことだったりする。
子供だった頃、怒るのも泣くのも拗ねるのも、自分の中では筋の通った理由があった。
それなのに、なぜ大人にはわからないんだろう? 話を聞いてくれないんだろう?
何度もそう思ったものです。
大人になると「自分だけの理屈なんて他人にわかりっこない」とわかりますが、
やっぱり子供は純粋。
だいっキライ!なんて言いながら、実は心の底から母親を信じてるんですよね。
きっとお母さんはわかってくれる。だって、あたしのお母さんなんだから──。
私が大好きな「ペーパー・ムーン」のアディも憎たらしい女の子なんですけど、
どうも私は怒った顔の女の子に親近感を覚えてしまうようです。