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ドクター苫米地の新・福音書――禁断の自己改造プログラム

価格: ¥1,470
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
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本当に、「ネオ・エバンゲル」(新・福音書)となっています。 ★★★★★
 福音とは神からの喜ばしい救いの知らせのことです。
 つまり、新福音書とは「新しい」「神からの喜ばしい救いの知らせ」の書ということですね。
 この本でいう新しい救いの知らせとは自由意志の獲得をことをさしているようです。

 以下、「エピローグ 2億年後の未来へ」より紹介いたします。

<引用始め>
 どんなに完壁に見えるシステム、それが、自由主義、民主主義、資本主義といった当たり前のように社会に受け入れられたシステムSであっても、人口の大半が信じている宗教システムSであっても、支配者側がどんなにそのシステムが完壁であると喧伝しても、そのシステムSには矛盾が内包されているということを認識すべきです。そして、そのシステムによる人間の順位づけには、本質的に何の意味もないということを肝に銘じてほしいと思います。

 やるべきことは簡単です。
 システムSの論理の系の外側に出ればいいのです。
 そのための方法を本福音書では詳細に解説したつもりです。
本書(p220〜p221)
<引用終り>

 『頭の回転が50倍速くなる脳の作り方』から引き続き、不完全性定理、自由意志、エントロピー、宗教、平和と、非常に知的な主題が並べられます。
 文章もとてもなめらかで、ドライブ感に溢れています。
 神をも超越する自由意志について語っているその時に、まさしく、作者の身に「今、降りてきている。」と感じさせる文章だと感じました。

 本当に、「ネオ・エバンゲル」(新・福音書)となっています。この本は。
結構すごい ★★★★★
レビューというものを書くのは初めてなので、少し緊張しています。また、私がこれから記載する文章がレビューと呼べるものか、不安でした。しかし、私の文章はこの本の購入を検討している方には参考になると考え、記載することにしました。さて、私は著者の本を何冊か読みました。情報と物理や時間の流れ方など知ることが出来ました。何より特筆すべき点は、実践の仕方が書いてあり、実践してみると効果がかなりあります。現在、実践で効果があったことは抽象度の高いところから考えることでした。私は営業職であります。お客様との打ち合わせ時、高い抽象度の話から、低いところにもっていくとお客様に営業というボディーブローを打っていることが確認できます。そしてその結果、信用を得ることが出来ます。


ドクター中松論 ★★★★★
ドクター中松とどう違うんだという意見もあるみたいですが、五次元とか日頃と違う世界を見せてくれるだけでも楽しい。
正直、理解できません^^ ★★★☆☆
苫米地氏の本は四冊目なのですが、正直言って、「よくわかりません」。

他の方も書いていらっしゃいますが、氏の言葉がスッとわかるのは、
ヨガや気功のかなりの経験者や、宗教的修行を積み重ねた方々などに限られるのでは?と思います。
あるいは、IQ150以上のギフテッドの方々とか?
幅広い知識をすでに脳内に沢山蓄えている方々とか?
「わかったような気になる」のではなく、「本当にわかる」読者は、どれほどいるのでしょうか。

他の著作と同様この本にも、一種の共感覚を鍛える訓練らしき方法が書かれていますが、
これもアスペルガー症候群で生まれながらに共感覚を持っている人や、
薬物で共感覚の世界を実際に経験した人以外は、ピンと来ないだけではなく、
苫米地氏が提唱している色々な練習をすることの意味がよくわからないのではないでしょうか。
つまり、どういう新しい地平が自分に開かれるのか、見当がつかないし、
それができるようになることで、何故奴隷から脱却できるのか想像がつかないということです。

前半は比較的わかりやすいかも知れません。
あなたは奴隷の人生を送りたいですか?という冒頭からの怖い質問は、氏の他の著作にも出てきますが、
「奴隷の人生に甘んじていると、死ぬときに後悔しますよ」と脅されれば、
多くの読者は(そんなのは嫌だ)と思うでしょうし、奴隷からの脱却方法・対処策を、早く教えて欲しくなります。
そこで、「他人や社会の価値観から自我を解放する方法」を教えてくれるとあるので、期待は高まります。
(生まれた時からテレビを始めとするあらゆる広告媒体から宣伝を叩き込まれ、
両親や先生の価値観に基づいた意識を植えこまれ、偏差値ランキングで序列をつけられ、
新聞や雑誌からもメディア・コントロールされているのですから、
自分の中にある価値観を疑ってみるのはすごく大事だと思います)。

けれども、イザ!と思って読んでみると、
まず「自我なんてものは、本当は無いんですよ」と書いてあるので、
私の固い頭は「エーッ?うっそー!」と反応してしまいます。
(それって瞑想修行を続けないと認識できない世界じゃないの?)と思ったり。
自我と霊は似ている、と言う表現に新鮮な驚きを感じ、しかしワケがわかりませんでしたが、
氏が別の本で、声というものも実体は無いが確かに存在している、と書いておられたので、
そのようなものとして自我をとらえておられるのだと理解しました。

そして、自我というのは他者との関係性の中でこれが私、と認識している情報状態なのだから、
その情報はいくらでも書き換えることができる、ポイントは思考の抽象度を上げる練習をすること、
縁起に働きかける方法を体得すること、などと続くのですが・・・。

正直、氏の書いておられる「物の縁起を想起する」などの練習を続けると、
なぜ奴隷の人生から脱却できるのかが、私にはとんとわかりません。
どうも氏の主張のそれぞれを、体系的に理解できません。繋がらないのです。

もともと、体系的にきちんと説明されている本ではなく、
氏がおのれの経験とヒラメキによって、いくつかの主張をガッと引っ張り出している本、という読後感です。
ですから、氏の論理の飛躍(としか思えないのは、こちらの理解力が及ばないだけかも知れないが、しかしそれにしても)
についていけない私には、はてなマークだけが幾つも残されます。
苫米地の提唱する方法をいろいろ実践されて、
「私の意識はこのような変化を遂げた」と冷静な報告をしてくれる方がいればいいのですがね。

けれども、随所に新鮮な驚きがあり、わからないながらも興味を惹かれるという点で、
星を三つにしておきます。
自己の内部表現を抽象化するトレーニング方法 ★★☆☆☆
本書では自己を表現する内部表現空間の次元を高めることの重要性とその方法論について,脳機能学者の著者が解説している.著者によると,一般的な人の内部表現空間の次元は,平面上の2次元程度であるという.そこから自己実現するためには,内部表現空間を垂直方向に1次元,時間方向に1次元,更に抽象方向に1次元のトータル5次元の空間に広げる必要があるという.抽象方向とは,内部表現の抽象度を上げることに相当し,抽象度を上げるための,具体的なトレーニング方法も紹介されている.

具体的には,社会や他者に洗脳されやすい抽象度の低い状態から抜け出し,同時に自分を束縛する自我から自らを解き放ち,真の意味で「なりたい自分」「叶えたい夢」「実現したい幸せ」を手に入れる方法について紹介されている.

本書で興味深かった点は,瞑想(抽象思考)で脳内に大量のドーパミン(快楽物質)が放出されるというということである.なぜ僧侶が瞑想を行うのかという謎が解けたような気がする.

著者によると,ゲーデルの不完全性定理は,情報宇宙全体で成り立つそうだ.ここで情報宇宙とは物理宇宙(抽象度ゼロの現実の宇宙)をも包含する抽象度の高い宇宙である.従って,理性を超越するものがあり,人は自由意志を持ちうるという.なお,真の自由意志とは,内部表現の外側から未来に関する何らかの知識を手に入れて,それを現在の行動に反映させることでしか得られないそうだ.またこれを行うためには,自己の内部表現の抽象度を上げるしかないという.余談であるが,著者は人類の偉大な三大発見は,火,計算機,自由意志という.ゲーデルの不完全性定理というのは,数学理論の話かと思っていたが,その定理が「神(完全性)は存在しえない」という主張を,物理宇宙から情報宇宙すべてに渡って証明していると言われ,少なからずショックを受けた.

最後に,生物進化の原理として,強い意志が生物の進化を促した,つまり自らの意思で進化できるという主張にはなかなか賛同し難かった.生物進化に関しては,リチャード・ドーキンスの提唱する利己的遺伝子という考え方にも賛同し難く,直感的には分子生物学者の村上和雄氏の主張するサムシンググレート(偉大なる見えざる存在,宗教的には親神様のようなもの)という概念の方がしっくりくる.

本書の中で専門用語が説明なく使われている点は,今後執筆される際には,気をつけていただきたい.