燎原の雲(北条早雲の生涯) 一、応仁の巻
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戦乱、飢饉、大地震と災禍が果てしなく続く室町後期、数奇な運命のもとに武士になった新九郎は、古き王法、腐った権門と戦う使命をになう。北条早雲の波乱の生涯を描いた歴史長編、全五巻。
京の浮浪児クロウは、馬借の大道寺一党に拾われた。だが大道寺一党は、ただの運送業者ではない。彼らは詐欺まがいの手口で、年貢を取り立てる集団だったのである。クロウはそこで、公家や武士の役割を演じるように仕込まれる。
折から起きた応仁の大乱は、京の都を火の海にしてしまう。クロウたち大道寺一党も、東軍の足軽となって、西軍の砦「船岡山」を攻略することになった。馬借たちだけの力で、武士に勝つことができるのか。力をあわせて「船岡山」に攻めのぼったクロウたちを迎えたのは、思いもよらない結末だった。