お好きな人にはたまらない
★★☆☆☆
セックス・ドラッグ・暴力・差別
私の中の偏見の塊、アメリカの世界観が全部ありました。
面白くはありましたが、どうもこう、読後感があまりよろしくない。
大概の登場人物の、乱暴な口調と性的な比喩を伴う会話に閉口しました。
読む人を選ぶ本ではないかと思います。
かなりエンターテイメント性の高い短編集です。
★★★★★
特に気に入った作品に言及すると「親心」は非常に短い作品ながら、ミステリ的なオチがあっておもしろ
い。そうきたか!という感じ。「デス・バイ・チリ」と「ヴェイルの訪問」は「罪深き誘惑のマンボ」で
ブレイクしたハップ&レナードシリーズの短篇作品。この長編シリーズも読まねばと思いながら、いまま
で読まずにきたが当然のごとく本はすべて揃えてあります。展開の妙に狂喜乱舞したのが「ステッピン・
アウト〜」。やりたい盛りの悪ガキ三人組が体験する一夜を描いた作品なのだが、この展開は誰にも予測
できないだろう。とにかく読んで驚けとしか言えません。「草刈り機を持つ男」も奇妙なシチュエーショ
ンから悪夢になだれこむ展開が大いに笑える一作。「ハーレクィン〜」はつい先日読んだキングの「ジン
ジャーブレット・ガール」のような連続殺人鬼を描いたエンターテイメント作品で、誰もが読み始めたら
おそらく最後までノンストップとなること間違いなしだろう。「審判の日」は1900年に実際に起こっ
たハリケーンの災害を描いた中編で、ドキュメント風に時間をおう構成も良いが、これまた実在したとい
う黒人ボクサーを絡めることによってただのディザスター物に徹してないところがおもしろかった。
表題作の「ババ・ホ・テップ」は副題のとおりのお話。老いたプレスリーと黒人のケネディ元大統領が蘇
ったミイラ男と対決するのだが、おわかりのとおりバカバカしい設定なのに、読んでいくうちに登場人物
に引きづられるように感情移入している自分に驚いてしまう。ランズデール恐るべしである。
というわけで、久しぶりにとても満足のいく短編集を読んだ。やはりランズデールの短篇は最高だ。ミス
テリ好き、ホラー好き、そしてSF好きまで、さまざまなジャンルを飛び越えてオススメできる短篇集だ
といえるだろう。
すべてよし(笑)
★★★★★
表題作「ババ・ホ・テップ」は、マジで感動の一作。
映画「プレスリーVSミイラ男」もそうでしたが、心ある人ならば、感動の涙を禁じ得ません。
何も言わずに、この作品を読んで泣け!
必読短篇集
★★★★☆
ついに本命が来ましたよ!
変な話好きとしては、必読短篇集だなぁ。
イロモノ度合いが強く、同時に単なるイロモノで終わらない。田舎町で、ダメな人が、ダメなりの努力をして、ダメなカタルシスを得る。そこに何とも言えない感動と悲哀を覚えてしまう。
みんないいんだけど、お気に入りは、「ステッピン・アウト、一九六八年の夏」「ハーレクィン・ロマンスに挟まっていたヌード・ピンナップ」「審判の日」「恐竜ボブ、ディズニーランドに行く」「ゴジラの十二工程矯正プログラム」「ババ・ホ・テップ」
レプティリカス! キモサベー!
怪獣王ゴジラ!!!(一話だけネタバレあり)
★★★★★
短篇小説が大好きなのでこのシリーズも揃えています。
でも、今回の直接の購入理由は「ゴジラの十二段階矯正プログラム」が読みたかったから。
内容は素晴らしいの一言。怪獣映画好きなら必読と言っていいほどの出来でした。サラッとゴジラ対ガメラが実現していたり、エンパイアステートビルから落ちたキングコングのその後が書かれていたり笑いどころも豊富です。
とりあえず、作者が怪獣映画の有名どころはしっかり観ているのが伝わってきました。
そんなこんなで大変満足していたのですが最後にガッカリ。ゴジラがロケット砲わずか三発で死にます。
日本版のゴジラなのに・・・
でも買って損はない本ですよ。