今回、文庫5巻がすべて収納できる、特別ケースを買ったのは
TVでも、みごとに演じている唐沢さんたちとも、最高の形で
調和していると思い、すぐに購入を決めました。
永久保存版として、今回のドラマと原作の両方を大事に
自分の側においておきたい一品です。
登場人物の心境の変化が手にとるようにわかる。
引用すると、
「財前にも同じような覚えがあった。安い助手の給料で、下宿代を
払い、駅前の大衆食堂と大学の職員食堂で三食をすませ、絶えず、
満たされぬ空腹感と性の飢えを抱きながら、道頓堀のストリップ小屋へ
足を運び、それでも満たされぬ場合は、看護婦と情事をもった事が
あったのだ。」---
どこの大学にも、原作にあるような世界はあるのかもしれないが、
企業の世界はもっと厳しく汚い。
知り合いに、大学の医学部助教授になれなくて、開業医になった
先生がいるが、指導教授の力関係が影響しているようだ。
本人は開業医に満足しているようで、小説に書かれているような
暗さはない。むしろ、そういう一流の先生が、地域医療に携わると
本当にありがたいし、人命が救われるのだ。
大学病院にきていた患者がごっそり、そちらの個人病院に来たという
噂もある。小説と違って、平成時代の先生達は頭が低い。
インターネット等のネットワーク技術の発達により、
地方にいても一流の論文を読めるし、技術的に遅れると
いうこともなくなった。
何の仕事にもいえるが、エンドユーザ(患者)を大切にする
真摯な態度が必要であろう。