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エニアック ― 世界最初のコンピュータ開発秘話

価格: ¥1,995
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: パーソナルメディア
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   世界最初のコンピュータ開発について、開発者であるエッカートとモークリーの話を中心に書かれた本。

   現在のコンピュータは、メモリにプログラムを常駐させ、データを出し入れしながら動作するものが主流を占め、「ノイマン型コンピュータ」と呼ばれている。周知のこととして「プログラム内蔵型コンピュータ」を開発したのはジョン・フォン・ノイマンということになっているが、本当は彼ではなくエッカートとモークリーによるものであった。本書には、この間違った認識が今日に至っているいきさつが詳細につづられている。

   導入部では計算器の開発(パスカル、ライプニッツなど)についてまず説明され、続いて初期のコンピュータの歴史についても解説されている。最初のコンピュータ(汎用電子計算機)であるエニアックが2人の開発者によって開発された3年間と、その功績をめぐる30年間に登場した多くの人々の証言を取り入れ、努めて客観的に著している。著者が判断するのではなく、できるだけ読者が判断できるように材料を提供している。

   原書が刊行された後、ネット上の読者書評などで事実誤認の指摘がいくつかあったようだが、訳者は残念ながら著者とその読者に確認が取れなかったのであえて原書のまま記述している。

   コンピュータ技術者にはもちろん興味を持って読むことができるが、一方でコンピュータ開発を背景にしたエッカートとモークリーの人間ドラマとしてもおもしろい。技術者以外の人にも広くおすすめしたい1冊である。(大塚佳樹)

フォンノイマンとの確執 ★★★★★
フォンノイマンと言う名前は聞いたことがあるでしょう。
コンピューターの父と言われ、世界最初のコンピューターENIACの開発に
助言を与え、開発を成功に導き、その後、プログラム内臓方式という
ものを考え、コンピュータを発展させてきた歴史上の最重要人物・・
というのが一般的な認識です。

しかし、これらの栄誉が実は全て違う人間のものだったとしたら・・?
モークリーとエッカート、二人のコンピュータに人生をささげ、
ENIACを開発し、様々なアイデアを構築しながらもそれらの栄誉を盗み
取られ、怒りに打ち震えながらも権力に対抗できなかった真の偉人の
悲劇的な人生を描いています。
コンピュータは誰が創ったのでしょうか? ★★★★☆
世界最初のコンピュータはエッカートとモークリーが創ったとされていることは有名な話。でも「フォン・ノイマン型のコンピュータ」という呼び方がどのようにして生まれたのかは知りませんでした。コンピュータが生まれたのはほんの少し前、偉大な天才たちが大変な苦労をしてそれを創ってきたことが生き生きと描かれています。さて、この物語の主役、エッカートとモークリーがハッピーエンドになるのか?それは読んでのお楽しみ!技術者以外の人にもオススメの本です!
感動!ENIACやバロース、ユニバックを懐かしく思いながら。。 ★★★★★
以前勉強した情報処理なんかの本によくでてきたENIACというコンピュータ。速く計算できる機会を作りいという純粋なエンジニアなきもちがうかがわれる。正しく評価されない時代をみると、とても理不尽で悲しみがこみあげてくる。が、コンピュータをビジネスに使えるものにするための会社の設立など、アメリカンドリームにもならなかったけど、そのチャレンジングな人生、もがいている様はビジネスを志すエンジニアには感動的。
「エニアック」に懐かしさを感じる人に ★★★☆☆
「コンピュータの本当の発案者は誰か」という、一連の論争本の中のひとつ。本書を読むに当たっては「本当の開発者は誰?」という視点ではなく、「ENIAC とはどういうものだったか」という視点から読むのが良いだろう。Amazon.com の書評や、さまざまな場所で行われる議論を見てもわかるように、本書によって「全て明らかになった」というわけではないのだから。

そういう観点で見ると、本書の帯にある「ノイマン、お前だけは許せない!」などというコピーは余計なもののように感じる。実際このコピーを見て買うのを躊躇いもした。ただ、ENIACという名前に懐かしさを感じる人にとって、やはり懐かしさを感じる社名や人名が出てきて、楽しめる本であることは間違いないと思う。