司法試験定義趣旨論証集(刑法総論)
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本書は、司法試験に出題可能性のある刑法総論の定義(意義)、趣旨、論証をまとめたものです。
重要度に応じて、項目ごとにAAからCまでのランク付けを付しました。
現在の司法試験では、理由付けよりも、端的に規範を示し、当てはめることが重視されています。
また、学説よりも、判例重視。
判例を引用してその規範を示すことが、評価において大きな比重を占めています。
この傾向は、刑法において特に強く、しかも、年を追うごとに強まってきています。
かつては、一応理由付けも書いておいた方が無難、という感覚は、まだ残っていました。
しかし、ここ数年の再現答案等の状況を見る限り、もはや規範定立、当てはめに徹した方が得点効率がよい。
理由付けにかける文字数を、当てはめの評価に回した方が、得点が取れるというようになってきています。
そういった司法試験、とりわけ刑法における顕著な傾向に合わせて、従来にない論証集を作成しました。
判例法理から導かれる規範を端的に示し、すぐ当てはめられる論証。
覚えてすぐ使える論証。
従来の予備校論証とは全く違った論証を目指して、作成しました。
多くの受験生が気になっている因果関係。
いわゆる「危険の現実化説」を採る人が増えています。
しかし、危険の現実化といっても、具体的にはいかなる規範なのか。
その辺りが、よくわからないという人が多いのではないでしょうか。
本書では、危険の現実化を規範としつつ、各ケースにおいて判例法理から読み取れる具体的な下位規範を提示し、的確な当てはめが可能となるようにしました。
この点も、従来の論証集にはなかった特徴だろうと思います。
その他の論点についても、判例法理を素直に論証化しているので、従来の論証と同様の感覚で、自然な形で判例を引用しつつ、答案化することが可能です。
「価値中立的な道具等の提供と幇助の故意」など、最新の論点も収録しました。
本書が、受験生の方々の学習に少しでも役に立てば幸いです。