あるようでいて、ない本。
★★★★☆
「歴史雑学」と言ってしまえば、一般的には「適当な本」の代名詞でも
あるわけですが、この本は、有名所の新解釈から、
どうやって集めてきたのか・・・というようなコアなエピソードも満載です。
「フェチ」というコトバは、この本の中では「業」と言い換えてもいいかも。
「業」の世界だけを語るとなると、暗くなってしまいがちなイメージですが、
読んでいて何回も吹き出してしまいました。
端正というのは言い過ぎかもしれないけど、小綺麗にまとまった文体の中に
ブラックジョークが満載・・・。図版も多数収録されており、楽しめました。
ウェブである人が批評なさってましたが、
「サド侯爵も三連結、江戸時代の若衆と倦怠期の夫婦も三連結」(笑)
まさに人間の業の世界って古今東西、身分は違えども
どこかで絶対につながるんだなー!と、そこはかとなく感動してしまいました。