正助が大人になってゆく。
★★★★★
日置村に「学問」によって次々と革命を起こしてきた下人の息子、正助。
彼は、まだ愛する妻、子供と一緒に暮らすことはできない。
その正助に次々と災難が押し寄せてくる。
何よりも恐れていた飢饉。押しとどめる正助を踏み潰して進んでゆく農民。
森の木を伐りすぎたため、雨が濁流となって日置の新しい開墾地を襲ってくる。
産業振興という手段によって、封建社会に挑んできた正助に厚い壁が現れる。
抜け忍となったカムイへの追手は、正助をマークし始める。
ここにカムイはやってくるに違いない。
さらに、正助の行動を遠くから眺め、巧みに利用する夢屋七兵衛。彼も富によって侍に復讐を企てるという情念によって動いている。
日置藩は、幕府も手を出せぬ秘密を握っている。その為、圧政が敷かれてもお目こぼしになっちるようである。
一揆への鎮圧に、日置藩は正助に眼をつけた。
現状にとどまろうとする保守と新しい時代を切り開こうとする者との戦いが描かれているように思う。
顔つきも大人になった正助が以前より苦悩が深くなってきたのは、人の心に宿る保守の気持ちが少し目方を増したことにもよるのではないか。
時間経過とともに社会全体が変化してゆくさまを描くまさに巨編であり、群像劇である。
漫画を超える!
★★★★★
世の不条理、自由への戦い、人間の本質といったものがすべて含まれていて漫画では収まらない大作。
漫画を超える!
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世の不条理、自由への戦い、人間の本質といったものがすべて含まれていて漫画では収まらない大作。
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世の不条理、自由への戦い、人間の本質といったものがすべて含まれていて漫画では収まらない大作。