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新装版 赤穂義士 (講談社文庫)

価格: ¥730
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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元禄快挙の真の意味での解析と明察 ★★★★★
元禄赤穂事件についての解析が、諸史料の徹底的な読み込みによって成されています。赤穂義士による快挙の真相とその意義がよく分かる名著です。そして、大石内蔵助の偉大さがよく分かります。

赤穂義士の快挙を、ただの復讐として捉えるのは、もはや古い考えであるということがよく分かりました。この義挙は、「浅野は、即日切腹、吉良は、お構いなし」という綱吉将軍による不正な裁きに対する起ち上がりであるという捉えをされています。

「筋を通す」ということがどういうことなのか、大石の英断と決意が光ります。すぐ仇討ちをすべしという堀部安兵衛たちを抑えながら、内匠頭弟の浅野大学による御家再興にかけ、それがだめになったら、仇討ちに潔く切り替えるという大石の決断と政略家としての才能がよく分かりました。

そこに筋を通すという大石の晴れがましいばかりの輝きがあるのです。

海音寺先生の論点は、大きく2つの視点から、元禄赤穂事件を見つめていらっしゃると思いました。

1点目「赤穂義士による元禄快挙は、江戸幕府の権威によってねじ曲げられた義に対する正義を武家社会にわらわす挙であった。」
2点目「戦国時代からの思想をよく受けた我を美しくとする前期武者気質をもつ赤穂義士内部の存在にも賞賛を送りつつも、御家のために美しく義を貫くという後期武者気質をもつ大石内蔵助を賞賛している。」