老いてますます盛ん。イタリアのエロス・マエストロ＝ティント・ブラス監督の2005年作品。例によって主役はグラマラスな人妻。新婚6か月という時期なのに、夫とのセックスでオーガズムを得られない若妻マルチナが欲望に身悶え、淫靡（いんび）な妄想に浸るようになる。そして妄想は現実となり、ヒゲ面の男の愛撫に熟れた肉体をくねらせ、あげくは3Pへと発展…と、なにやら往年の日活ロマンポルノのような内容ながら、そこはイタリア映画。性のアバンチュールに身を焦がす人妻の姿を実にあっけらかんと、あたかも「セックスを楽しむのは当然の権利」と言わんばかりに、オープンでカラっとしたセックス・シーンの連続は、いわばスポーツ感覚に近いほど。
   主役の人妻マルチナに扮するのは、ブロンド美女アンナ・ジムスカヤ。劇中のほとんどがヌードかランジェリーのような衣裳での演技とあり、その美しいバスト＆ヒップラインはこの上なく魅力的。またティント爺の毒牙にかかり、魅力を開花させた女優がひとり…。（斉藤守彦）