愛らしいコジュカルと美しいヌニュス
★★★★★
最近収録した「Sleeping Beauty」では”パリ・オペラ座”版を持っていますので、これとの比較をします。
この二つの作品の最大の違いは主演(デュポンとコジュカル)のキャラだと思っています。
”デュポン”の美しさに対して愛らしい”コジュカル”は対照的で、それぞれの魅力を存分に見せてくれていました。
それ以上にこの”ロイヤル・バレエ版”で魅せられたのは、”リラの精”役の”ヌニュス”の美しさでした。
全体的には完成度の高い作品に仕上がっている中で、カメラワークの問題だと思いますが、コールドの美しさを充分に映し出せていない様に感じ残念でした。
クラシカルで重厚な舞台。
★★★★☆
Sleeping Beauty [DVD] [Import]
英国ロイヤルらしくクラシカルで重厚な舞台です。衣装や舞台装置が素晴らしいのに、照明が暗くそのことが充分に伝わりません。また、カメラワークにやや不満があります。実際の舞台は実に奥行きのある落ち着いた雰囲気なのですが、残念ながらそれが見えません。
主演のアリーナ・コジョカルは、テクニック、音楽性、演技のいずれも素晴らしくオーロラの中のオーロラ姫といっても良いと思います。ただ一つ、芸術性の面で今ひとつ満足できませんでした。おとぎ話といってしまえばそうですが、もう少し役柄の解釈ができないものかと・・・
フェデリコ・ボネリの王子は一見では、「やや力不足かも?」と見えてしまうのだが、実は基本にとても忠実に踊っているので、地味に見えてしまって損しているのではないかと思います。今後の課題は目立つこと!
総合的には、お買い得DVDです!
Importものの一番良い点は、きちんとした解説書が添付されていること!
最高のオーロラ姫です!
★★★★★
アリーナ・コジョカル主演、と言うことで買ってみました。
小柄でとてもかわいらしかったです!!
彼女が舞台に走って登場した瞬間、文字通り舞台が明るくなったように見えました。
(照明がやや暗めだったので特に)
ローズアダージオではバランスを取っている最中でもかわいらしくほほえみ、音楽にのって
少し手や足の動きを工夫していたのがものすごく印象的でした。
幻影となったときは、本当に「音と戯れて」いました!
彼女の印象があまりにも強いため王子があまり目に入りませんでした・・・(笑)
第三幕のグラン・パ・ド・ドゥでは三回のフィッシュダイブも余裕でにこやかに決め、
オーロラ姫のヴァリエーションも普通の人が踊るとものすごく退屈なのに
彼女が踊るとものすごく面白かったです。
王子のボネッリは普通。当時はまだファーストソリストだったでしょうか?
顔はいかにも「王子」な顔でしたが踊りは見ていて重いです。第三幕のヴァリエーションは最後の方になると余裕がなく、もうくたくた、という感じがしました。
リラの精のマリアネラ・ヌニェスも優しくほほえんでいる顔が美しく、
踊りもロイヤルのプリンシパルとして上出来でした。
他のソリスト達もみんな上手かったです。
いままで眠れる森の美女はあまり好きではありませんでしたが、このDVDで初めてなぜ眠れる森の美女があんなに人々に愛されているかがよく分かりました。パリ・オペラ座の舞台装置や衣装ほどきらびやかではありませんが、イギリスらしくしっとりと、上品な感じがしました。
買って絶対に損しません。