消える動きを求めて: 鉄山パリ合宿記
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パリ合宿の稽古を通じて、また祖父・黒田泰治、曾祖父・黒田寛正郡の行跡を語りながら、展開される武道論。武道家のするどい感性が、ときにはユーモアあふれた語り口で、本質的な動きを明らかにしていく。
〈もくじ〉
第一部 消える動きを求めて ――鉄山パリ合宿記――
第一章 出会いから第一回パリ合宿まで
――手さぐりの稽古――
第二章 一九九二年 パリ合宿
――消える動きを求めて――
第三章 一九九三年 パリ合宿
――武術的身体の創造、そして獲得――
第四章 一九九四年 イタリア・スイス合宿
理論ずくめの合宿――とにかく説明第一主義――
第五章 一九九四年 パリ合宿
――さらなる消える身体、消える動きを求めて――
第六章 一九九五年 パリ合宿
童心の稽古――あらゆる意味で楽しい稽古を求めて――
第二部 「型」に生きる ――黒田鉄山 独占インタビュー――
生いたち
生まれたのは武門の家
いろいろなことができた祖父
デブチンで足も遅かった子供時代
祖父の速さに気づいたのは三十歳を過ぎてから
スナップをきかす球技はにがてだった
中・高校時代は剣道部
ひと味違った修業を課した正郡師
手塚治虫ファン
できるまでの厳しい稽古
見てるだけでなにも教えてくれないまま逝ってしまった祖父
身近にあった想像を絶する技の世界
〝本当の話〟が詰まっている『武術談義』
正義・泰治兄弟の修業時代
力では斬れない
祖父と中山博道
科学的分析と武術
本質的な動きに見る合理性
想像を超える技の世界
身の〝規矩〟をつくる
稽古の質と量について
伝承ということ
ひたすら消した先に存在する世界
柔らかく、軽く、速く
型が可能にする〝動き〟
年々充実してきたパリ合宿の稽古
「型」こそ武術の道 その先に消える動き――
力を抜いて自在に動けることが大事
甲野師範との交流
剣も柔もひとつ
私の身体――「型」に練り上げられたひとつの作品
「型」こそ武術の道