H8マイコン(アドバンスドモード)の最大の魅力は、ワンチップ(マイ
コンタイプ)でも使えるし、RAMを始めとする周辺LSIを接続可能なCPU
タイプとしても使える点でしょう。この特徴は、今までワンチップ
として利用していたユーザーが、内蔵のメモリや周辺機能で提供さ
れている機能以上の要求が発生した時、今まで習得してきた事を反
故(別のCPUに切り替える等)にする事無く、利用できると言う事です。
実際にRAM等を増設される方も多い様です。
そこで、周辺LSIを増設する為の知識が必要になりますが、この増設
方法について言及している書籍は、近所の本屋でH8本を数冊確認した
限り、この本だけでした。マイコンが、常に正しく動作するためには、
タイミング計算を始めとする、基本的な知識が不可欠です。
例題として使用しているH8はH8/3048Fです。それ以降幾つかのH8マイ
コンが発売されましたが、基本はこのH8/3048Fで習得可能ですし、タ
イミング計算の方法も変りませんので、発行年が古いからと思わず、
購入してみて下さい。
ただ、P64の上、ジャンプテーブルのコード1行目は
MOV.L @JMP_TBL, ER1
の間違いではないだろうか。
入門には「H8ビギナーズガイド」の前にこの本を読んで置くとよいだろう。
リファンレスとしては一覧などが一元化されてないので、「ビギナーズガイド」の方が良い印象をうけた。
どちらにしろ、H8を使うならこの本は持っていて損は無い。