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四千万歩の男 忠敬の生き方 (講談社文庫)

価格: ¥560
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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   17年をかけて日本全土の実測を行い、「伊能図」と呼ばれる精密な日本地図を作成した幕末の測量家、伊能忠敬。本書は、その忠敬の人生を描いた原稿用紙5000枚にも及ぶ著者の長編小説『四千万歩の男』のエッセンスを、対談、講演録、エッセイなどをもとに凝縮したものだ。なかでも忠敬本人や、内縁の妻・栄(えい)が登場するインタビューは、著者らしいユーモアに満ちている。

   また、忠敬の人物像や時代背景をわかりやすく解説するだけでなく、NHK大河ドラマの原作を書きたかったという執筆動機や、有名なシーボルト事件の顚末までを書き続ける予定だったことなど、創作の裏話も開陳されている。さらに巻末には、間宮林蔵、山東京伝、平賀源内といった登場人物の紹介をはじめ、「中象限儀」「半円方位盤」など、忠敬が使用した道具類の写真や資料が収録されている。まだ小説を読んでいない人にも、その作品世界をたどることができるようになっている点がうれしい。

   「人生50年」の幕末において、56歳になってから3万5000kmを踏破するという大事業を成し遂げた忠敬の生き方が、今日注目されるのは、著者が『四千万歩の男』の前書きで語っているように、高齢化社会において私たちが「『一身にして二生を経る』という生き方を余儀なくされている」からである。『厚生白書』に「新しい高齢者像を求めて」という言葉が躍り、「高齢者の世紀の始まり」を前にした2000年に本書が刊行されたのは、決して偶然ではない。(中島正敏)

伊能忠敬を再体験したくなる ★★★★★
 忠敬は日本全土の実測に十七年間の歳月を投入した。著者は彼の大事業を麗々しく書くことを避け、彼の一歩一歩がどれほど辛いものであったか、彼の歩速(歩測)に合わせた密着描写を採用している。忠敬の地図は幕末に至って日本地図を作成するために来た英国の地理学者たちをその正確さで驚かせた。
 忠敬はのんきな人だった。のんきでもなけれぱ、日本国の海岸線を一定の歩幅(二歩で一間)で歩くことはできないだろう。ちなみに、日本の海岸線の長さは、ソ連とオーストラリアに次いで世界三位である。3万5千キロ(8千9百里)約「四千万歩の男」「忠敬の生き方」は現代見習うぺきものを多く含んでいる。
 伊能忠敬について歴史の教科書でしか知らない者にとっては、彼の愚直とも思えるその精神に接し、もう一度生き直せる気にさせてくれる人生開眼の書である。
自分にとって良いことをみつけることは、いつからでも決して遅くない ★★★★☆
 「四千万歩の男」を執筆中や後に書いた文章や、講演、対談などを集めた本です。
 「江戸幕府が税金を取っていたのは直轄地のみで、他のところはみな他の大名や旗本が徴税権をもっていた。」
 「ケプラーと同時代に麻田剛立がケプラーの法則を発見していた。」
「明治20年代まで伊能図が公式の日本地図だった」
 という話などは歴史に詳しくない私はこの本で始めて知りました。

 「四千万歩の男」の続きかと思って購入しましたがそうではありませんでした。
 でも、「四千万歩の男」の本文に出てきた「地球全図」や測量道具などが白黒写真で紹介されていて興味深くみました。

「四千万歩の男」を楽しんだ方におすすめの本です。