「物語 ○○の歴史」シリーズは、各々に工夫して世界の諸地域の歴史へ読者を導いてくれる好著が多いが、これも例に漏れない!!
神話や伝説の昔から、年代記が綴られている中世、近世、近現代、そしてウクライナが独立国になった最近に至るまでが通史的に語られている。“国”を有しなかった時期が長いだけに語り難いかもしれないウクライナの歴史だが、非常に概観が掴み易いまとめ方である。
これは歴史学者による著作ではなく、外交官による「ウクライナを日本にご紹介」という著作であることも手伝い、非常に読み易い。交流が始まって、歴史も浅いウクライナだが、何かで「ウクライナ」と聞いて興味を覚えた方には大いに勧めたい!!