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モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語 (岩波少年少女の本 37)

価格: ¥1,785
カテゴリ: 単行本
ブランド: 岩波書店
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   冒険ファンタジー『はてしない物語』の著者であるミヒャエル・エンデが贈る、時間どろぼうと風変わりな女の子の物語である。文章のみならず、モノクロの挿絵までもエンデ自身が手がけた本書は、1974年にドイツ児童文学賞を受賞。小学5、6年生以上から大人まで幅広い年代の人たちが楽しめる、空想力に富んだ小説だ。

   円形劇場の廃墟に住みついた、もじゃもじゃ頭で粗末な身なりをした不思議な少女モモ。黙って話を聞くだけで、人の心を溶かし悩みを解消させる能力を持った彼女のまわりには、いつもたくさんの大人や子どもたちが集まっていた。しかし「時間」を人間に倹約させることにより、世界中の余分な「時間」を独占しようとする「灰色の男たち」の出現により、町じゅうの人々はとりとめのないお喋りや、ゆとりのある生活を次第に失っていく。

   本書は、時間どろぼうである「灰色の男たち」とモモの対決というスリルあふれる展開を通して、1分1秒と時間に追われる現代社会へ、警鐘を鳴らしている。たとえば、モモの友だちだったニノが「スピード料理」の店を始め、大繁盛しているせいで他人とわずかな世間話をする暇もないというように、時間を盗まれた人たちは、現代の私たちの姿そのものとして描かれている。昨今、モモのように際限のない時間の中で、空想をめぐらせ楽しむ生活はほとんど忘れられている。子どもばかりでなく、忙しい大人たちにも夢見ることの大切さを教えてくれる本だ。(砂塚洋美)

印象深いフレーズの数々 ★★★★★
 時間に追われた生活を送り、日々人間として大事なものを失っていく現代人に警鐘を鳴らす啓発の書です。ジャンルとしては小学校高学年以上向けの「児童書」ですが、むしろ社会経験を積んだ大人が読む本ではないかと思います。
 荒唐無稽なおとぎ話のような体裁をとっています。最後でどうまとめるのかとハラハラしますが、マイスター・ホラと亀のカシオペイアの登場で一気に物語は収斂します。

 主要な登場人物たちの口を借りて、随所で人生と時間に関する意味深いフレーズが登場します。この辺がやはり、私がこの書を児童小説ではないなと思う所以です。大人でなければ味わえないでしょう。
 特に私が印象的だったのは、「時間どろぼう」に自分の本来の人生を売り渡してしまったジジの言った「人生でいちばん危険なことは、かなえられるはずのない夢が、かなえられてしまうことなんだよ」という言葉です。
玩具メーカーの感想が聞きたい ★★★★★
この物語を読み終えて、感動した大人も
明日になればやっぱり、会社に行くのだろう。
この物語を読み終えて、感動した親は
子供にこの本を押し付けたりするのだろう。
でも、子供には塾や習い事にはやっぱり行かせるのだろう。
このズバリ産業社会の本質をついた物語をファンタジー以外で
描いたら、きっと誰も読まないのだろう。
それほどに、我々現代人は分裂しているのだろう。

私はモモに灰色の男がおもちゃを押し付けようとする件が好きです。
きっと、玩具メーカー内じゃ焚書扱いなんだろうな。
求職中に読むべきじゃない ★★★★★
現在失業中。
求人誌の代わりに
膨大な蔵書の中から
無意識に選び取った本がこれでした。

小学生の頃に
演劇鑑賞会か何かで
観たことのあって
筋は知っていました。

演劇はただ一度しか観ていないのに
20年経った今でも
場面が克明に思い出せるほど
お気に入りの物語です。

文章は今回が初めて。

読み終えて思った事は
自分は
職というよりも
生き方というか
幸せを求めていたのだと思います。
それも
無意識のうちに求めたのだとおもいます。
だから20年ぶりに物語に触れて
自分の原点を確認したかったのだとおもいます。

自分のDNAレベルで刻まれている生きていく上で大切にしたい価値観が
まさにこの本で語られていることだと確信しました。

現代の日本は
おきかえてみれば
時間どろぼうが席巻している様なもので
居直ってみれば
自分が求めている職はそうそうないだろうとも感じています。

生き方すらに影響してしまう素晴らしい作品が本書です。
現在求職中の方は読まれない事をお勧めします。
本当
どの仕事にも時間どろぼうの影がみえてしまうのですから。
すべての子供に読ませたい ★★★★★
ミヒャエルエンデの代表作です。
高校3年で同じクラスだったK君に薦められて読みました。(元気かな?)

私たちには文明の進歩とともに忘れてきたものがあるのではないでしょうか。
そういう問いかけが聞こえてきます。

今から読むなら文庫版もあるはずなのでそちらもお勧めですが、
親戚の子供に贈ろう!なんて考えるならブックカバーつきのがっちりしたこの本がいいです。
きっと忘れられない一冊になるはず。
ベッポじいさんが良い ★★★★★
この作品には名文句が沢山ありますが特に
ベッポじいさんの仕事の話が一番好きです。
大人になって、数年前がつい最近と思える人、
あなたは時間泥棒に時間を盗まれています。
ぜひモモのところへ行ってごらん。
きっと大切な事を思い出させてくれます。