日本のロック史上、ここまで解散が惜しまれたバンドがあっただろうか。70年代ニューヨーク・パンク~80年代UKギターロック~90年代オルタナティヴ・ロックなどの影響を完璧に血肉化、凄まじい緊張感と限界ギリギリの集中力を兼ね備えたアンサンブルによって、世界標準のロック・ミュージックを作り上げることに成功したナンバーガールの最後のライヴが収録された本作を聴いていると、「このメチャクチャかっこいいバンドがもう見られない」という事実に呆然としてしまう。「福岡市博多区から来ました、ナンバーガールです」という名セリフに、涙。(森 朋之)
何度聞いても胸にぐっとくるものがある
★★★★★
このCDを初めて聞いたのは,発売直後のHMVの視聴コーナーだった.
ライブにも何回か行ったことがあり,9月に解散の報を聞いた時にはすごい衝撃を受けていた私は視聴機にかぶりついた.
ヘッドホンからは,まさにライブのままのナンバガが聞こえてきた.
音質,ライブの雰囲気全てが濃縮に,しかもほぼ完璧にパッケージされていて,とてもテンションがあがったのを良く覚えている.
ただ同時に,もうあの雰囲気を味わうことは2度とないんだなと思うと,気づいたらHMVの視聴コーナーでボロボロ泣いていた.
それから6年がたったが,今聞いても切なく胸にぐっとくるものがある.
昔からナンバガが好きな人はもちろん,解散してから知った人にとっては熱かったナンバガの雰囲気の一部でも知ることのできる素晴らしいCDだと思います.
飽きやすい
★★☆☆☆
ファンの人には悪いけど好きになれない。確かに最初から最後までノリノリの曲が続くけどその分飽きやすい。アルビニやソニックユース、ピクシーズから入ったせいで聴いてない人には個性的に聞こえるかもしれないけど私には正直頭のいいお坊っちゃんが日本では比較的マイナーなバンドからアイディアを頂いて利用しただけに聴こえる。ぶっちゃけ歌詞だけ変えたような曲も多い。いいバンドだと思うけどみんな崇めすぎ。
寂しさがこみ上げてくる
★★★★★
ナンバーガールの最後のライブを収めたCD、そのままそれが最後の作品となりました。
最高です。カッコイイです。音が凄い事になってます。
でも、このアルバムを聴いて興奮したりとか出来ないです。
もう寂しすぎて、「もう2度と鳴り響く事は無いんだ」と思う事が嫌です。
アルバムを聴いてる間は、ただただ残念で、祭りがもう終わってしまう。ろうそくの火が消えてしまう。というような、抗いようの無いモノを突きつけられます。
これは音楽がどうとかではなく、これまでの彼らの歩みを全て詰め込んだ、集大成作品。
そして最後の叫びです。
ライブバンド
★★★★★
NUMBER GIRLを最強のライヴバンドだと形容することが多い。私もそう思う。
あくまで主観だが、スタジオで録音されたアルバムより
ライブの中でアレンジされた曲の方が良い事が多いからだ。
アルバム「school girl bye bye」に収録されている「omoide in my head」を聞いてから
このアルバムの同曲を聞けば同じ曲とは思えないだろう。
CDではパッとしないな〜と思っていた曲が
ライブでは恐ろしくカッコよくなっているなんて事が多かった。
バンドの成長と共に曲も成長していった。
その事が、私がNUMBER GIRLを好きな理由であり、
最強のライブバンドと呼ばれた理由だと思う。
そんな彼らの正真正銘、最後の演奏を収めたこのアルバムの曲は
全てベストテイクと言える程の完成度がある
終焉
★★★★★
何故だろう、何度聴いても「アンコールは行いません」から始まる最後のMCと「ドラムスアヒトイナザワ」の声と共に鳴り響くOMOIDE IN MY HEADのイントロを聴くと泣きそうになる。何度も何度も聴いた。脆くて崩れそうな感情を歌っていた彼らだからこそ、その終わりも切なく、そしてこんなにも美しさがあるのだろうか。
ここまで会場の温度を感じられるアルバムは無い。その温度は極限まで熱く切ない。ナンバーガ−ルの全てが詰まった作品である。