2005年の2月から3月にかけて行われたツアー「GLAY DOME TOUR」。全国5大都市20万人を動員したこのツアーのなかから、3月13日に行われた東京ドーム公演を完全収録したライブDVDが、この作品だ。
   メジャーデビュー10周年イベントの一貫として企画されたこのライブは、まさにGLAYの総決算。「生きてく強さ」「グロリアス」「SOUL LOVE」といったヒット曲を惜しげもなく並べた選曲、GLAYの歴史をモチーフにした演出、巨大なスクリーンを中心とした超ゴージャズなステージ・セット、溝口肇の指揮によるストリングス隊。これほどまでのスケール感を持ったライブを構成できるのは、やはり彼らしかいないだろう。
   そしてもっとも印象的なのは、メンバーたちの楽しげな表情。天文学的な成功を収めながらも、音楽に対するピュアな気持ちを忘れず、メンバー同士の絆も消えない。同時期にデビューしたバンドが次々と失速、解散を余儀なくされているなか、なぜ、GLAYだけが強い支持を維持できるのか…？　この作品を見れば、その秘密がわかるはずだ。（森　朋之）