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学校では教えてくれない本当のアメリカの歴史〈下〉1901~2006年

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本
ブランド: あすなろ書房
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人権か?国益か? ★★★★★
とても簡潔で読みやすく、あっという間に読了です。
本書は、貧しい人々、差別されてきた人々の目線を中心に
アメリカという国の歴史が語られています。
アメリカの金融史を読んでも、アメリカの歴史の一端を
多く垣間見ることができますが、こちらの場合は本書でいう
「強欲で無慈悲な権力者」の目線ということになるでしょう。
どちらが善で悪かはなかなか難しいところです。
反抗も、強欲も、すべてアメリカという大国の
底知れない力強さの元になっているように思われます。
また、本書を読むと、アメリカのやり方もよく分ります。
多くの人がもっともだと思うニュースが流れても
本当にもっともなのか疑問に思うようになるでしょう。
海賊が射殺されても、本当に海賊なのかは謎なのです。
戦争と利権とアメリカの関係が浮き彫りになる ★★★★☆
20世紀に入り、ドイツ、日本、ソ連、ベトナム、キューバ、イラク、アフガニスタンなど国外に敵を作り、戦争を行うことで愛国心を煽り、
国内問題から目をそらせてきたアメリカ。
現代においても貧富の差は大きく、一部のとめるものはその戦争で金儲けをしている実態を暴露している。
このアメリカの国家運営体制が変わらない限り、戦争は新たに創造され、正義の名のもとに一般市民の殺人が続いていくに違いない。

その一方で、黒人、インディアン、女性たちは自らの権利を少しずつ勝ち取っていることが本書にも多く描かれている。
これらの抵抗の集合体がアメリカという国家の方向性を変えてくれる原動力となることを大いに期待する。
批判的な視座で見ることの大切さを教えてくれる ★★★★★
この本を「自虐的」と思う人もいるだろう。
しかし批判的な視座に立って見ないかぎり、事実を知ることはできないのだ。

ウソで塗り固められた美しい物語を信仰し、酔いしれるか、
目を背けたくなるような辛い事実を知り、それと向き合おうとするか。
どちらが正しく、どちらが間違っているかではなく、
それはその人の生き方そのものの問題である。
ハワード・ジンは後者の立場で書いたのである。
よりよき未来をつくるために過去をふり返る。
歴史を学ぶ意味は、まさにこの点にこそある。
好きか嫌いか、信じるか信じないか、趣味や信仰とは違うのだ。

それにしても、なんという過去と現在であることか、アメリカの歴史は!
このような国に希望がもてるとしたら、ハワード・ジンのような歴史学者がおり、
このような書籍の出版が許され、そしてそれらを受け入れる人々がいる、
そのような社会が残っているからなのだろう。
翻って、わが日本はどうであろうか?
比較もまた、思考の題材を提供してくれる。
ジンさんの遺作としての役割 ★★★★★
原著者のジンさんは、常に一般の人の立場から、あるいは弱者の立場から、国家や政府へ様々な意見を述べてきた米国のオピニオンリーダーです。本書は20世紀初頭から先のブッシュ政権の時代まで、オバマ大統領誕生に至る米国の歴史を俯瞰する機会を与えてくれました。これまでの政府への痛烈な批判ばかりでなく、希望を捨てずに生きることの重要性が唱えられているように感じました。歴史学者でない一般の読者が、他国の現代史をまとまった形で理解することは大変なことですが、この本は米国の20世紀の大きな流れを把握させてくれる貴重なものと思いました。
 オバマ政権の丁度1周年目にあたるこの時期に、ジンさんが他界してしまったことを大変残念に思いました。直前、オバマ政権の一年について、「何もたいしたことはできていない。初めから期待していないから、がっかりもしていない」のようにコメントしていると聞きましたが、実際にはある程度の期待をしていたからこその厳しい指摘なのではと感じました。統治者からでなく統治される側からの意見を常に力強く述べていたジンさんを失った米国が、今後どのような方向に進むのかを見て行きたいと思います。
社会主義と 共産主義が 問題だ ★★★★☆
1.内容
1901年から2006年までのアメリカの歴史を、主流派とは違った観点(と言っても、主流派の観点は知らないが)から説いた歴史書(もっとも、詳しくは、『民衆のアメリカ史』(TBSブリタニカ。全3巻)に書いてあるのだろうが)。二大政党に対する批判や、貧困の問題も鋭いが、全体的には、社会主義、共産主義が結構詳しいと感じた(アメリカでも活動していたんだ・・・・)。
2.評価
(上)同様、こんな見方もあるのかと感心した(星5つレベル)。ただ、アメリカ大陸における社会主義や共産主義は肯定的に評価しているが、p128やp129で共産主義に対してネガティブに書いたのは矛盾していないのだろうか?また、随所で資本主義と貧困を結び付けているが、再分配は当然としても、おおむね資本主義だから豊かなのではないか?つまり、社会主義や共産主義に対する評価のブレが気になる。内容的に重要だと思うので、星1つ減らして、星4つ。